2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
臼井 三平 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (90117002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 秀司 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (50153804)
加藤 和也 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (90111450)
森 重文 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00093328)
今野 一宏 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (10186869)
藤木 明 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80027383)
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Keywords | log Hodge構造 / 分類空間のコンパクト化 / 周期写像 / 一般型多様体 / 混合型SL(2)軌道定理 / 開完全交叉多様体 / Jacobi環 / Beilinson型Hodge予想 |
Research Abstract |
加藤和也と臼井との共同研究で、MumfordらのHermite対称領域の離散群による商のトロイダル・コンパクト化を一般化し、Griffiths領域の離散群による商の拡大としてlog Hodge構造の分類空間を構成した。また、Hodge構造の分類空間のBorel-Serreコンパクト化、SL(2)部分コンパクト化なども構成し、これら相互の関係を示す基本図式を構成した。これらの結果は、260ページ程の本としてAnn.Math.Studies, Princeton Univ.Pressから出版予定である。 臼井は、完備扇の存在を仮定して、一般型多様体の分類空間のコンパクト化からlog Hodge構造の分類空間へ周期写像を拡張し、その像が分離的複素代数空間であることを示した。この場合、log Hodge構造の分類空間は裂目を持っているが、周期写像の像はこの裂目と衝突していないことを示している。この結果はJ.Alg.Geom.から出版された。極小モデル理論の最近の発展により、本論文発表時の仮定の一つが不要となった。 Schmid(1973年)が1変数純重みのHodge構造の退化のとき、Cattani-kaplan-Schmid(1986年)が多変数純重みHodge構造の退化のとき、示していたSL(2)軌道定理を、加藤和也・中山能力・臼井が拡張して、混合Hodge構造の退化のときに証明した。それに伴うHodgeノルムの評価も得た。この結果は現在投稿中である。 朝倉政典と斎藤秀司は、開完全交叉多様体のJacobi環を調べ、十分一般の開完全交叉多様体に対してBeilinson型Hodge予想が成立することを示した。この結果は、Math.Zeit.,Math.Nachr.London Math.Soc.などから出版された。
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Research Products
(5 results)