2004 Fiscal Year Annual Research Report
ガロア理論における生成的多項式族の構成とその数論研究
Project/Area Number |
15340015
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
橋本 喜一朗 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90143370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 啓一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80092550)
村上 順 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90157751)
三宅 克哉 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20023632)
角皆 宏 上智大学, 理工学部, 専任講師 (20267412)
福田 隆 日本大学, 生産工学部, 助教授 (00181272)
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Keywords | Galois theory / Generic polynomials / Inverse Galois problem / Z_p extension / Modular forms / Abelian surface / Stable derivarion algebra |
Research Abstract |
今年度は以下の2点の課題について所期の成果を挙げることが出来た. (1)Noether問題:有限群の有理関数体Qへの置換作用に関する固定体の有理性を問う問題は基本的で可換群については多くの結果があるが,その答は一様ではなく,例えば8次巡回群については否定的である.そこで,位数16の非可換群の場合が問題となる. 8を法とする1次元有限アフィン変換群の位数16の非可換部分群Gで8次巡回群を含むもの,すなわち2面体群,準2面体群,一般四元数群,モジュラー群のそれぞれに対して4次元線型Noether問題を考察し,その肯定的な解答と最適と思われる生成系を具体的に与えた.また,各々の場合にGをガロア群とする有理数体上の生成的多項式の4助変数族を構成した.その結果,これまで知られていたGの生成次元(generic dimension)の上限5を4に下げることが出来た. また同じ群Gに対する2次元の有理関数体における一般Noether問題をも考察し類似の結果を得た.後者において注目すべき結果は,8次巡回群の固定体が有理的となることが判明したことである. (2)上記の研究1.に関連して8次巡回群の場合の固定体の構造を極めて簡明に記述し一般に標数が2と異なる可換体Kの全ての8次巡回拡大を統制するversalなQ上4助変数多項式の簡明な表示を得た.応用として,Kの4次巡回拡大が8次巡回拡大に埋蔵され得るための極めて簡明な必要十分条件を与えた.また,基礎体をいろいろ変化させた場合にversalな8次巡回多項式の助変数を4から3に下げられる為の条件についても考察をし,簡明な必要十分条件を与えた.
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Research Products
(10 results)