2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340019
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 斉 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70192771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺嶋 郁二 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70361764)
石川 昌治 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (10361784)
北野 晃朗 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 助教授 (90272658)
牛島 顕 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (50323803)
遠藤 久顕 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20323777)
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Keywords | 結び目 / 色付きJones多項式 / 体積予想 / torus結び目 / 量子不変量 / 体積 / Chern-Simons不変量 |
Research Abstract |
現在低次元トポロジーで注目を集めている不変量の一つに量子不変量がある.一般に,リー環とその表現に付随して結び目・絡み目の不変量が,リー環に付随して3次元閉多様体の不変量が定義される.ところがその位相的・幾何的性質は余り知られていない. これまでの研究において,量子不変量のうち最も基本的なものである結び目の色付きJones多項式(リー環sl(2,C)とその既約N次元表現に付随したもの;次元Nのことを「色」と称している)のある種の極限が,その結び目補空間の体積を決定するであろうという体積予想(R.Kashaev,村上順および研究代表者による)の検証を行なってきた.特に横田佳之との共同研究において8の字結び目と呼ばれる結び目に対しては,2πiの近傍にパラメータを設定すると,結び目補空間の体積のみならず,結び目からDehn手術で得られる3次元閉多様体の体積とChem-Simons不変量も決定することを証明した. 今年度は,上述の結果の他の結び目への拡張を試みた.torus結び目と呼ばれる,互いに素な自然数の対に対して定義される結び目の族に関しては,以前の研究においてその色付きJones多項式の極限が計算されていた.ここで得られた極限によって得られる正則関数により,結び目補空間の基本群からリー群SL(2,C)への表現が決まり,さらに(拡張された)体積関数が得られることがわかった.これは上述の8の字結び目の場合と同様の結果であり,一般の結び目に関して成り立つことが期待される.
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Research Products
(11 results)