2004 Fiscal Year Annual Research Report
フレアコホモロジー、ミラー対称性予想と特異点の研究
Project/Area Number |
15340020
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50223839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 亮一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20162034)
佐藤 肇 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (30011612)
土屋 昭博 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90022673)
菅野 浩明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90211870)
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
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Keywords | シンプレクティック幾何 / フレアホモロジー / ミラー対称性予想 / ラグランジェ部分多様性 / A_∞代数 / 正規曲面特異点 / シンプレクティックフィリング / 変形理論 |
Research Abstract |
1.特異点の研究について。代数曲面における孤立特異点のまわりのリンクのシンプレクティックフィリングを全て決定することは重要であるが、一般には難しい問題である。我々は単純特異点の場合および単純楕円型特異点の場合に、そのリンクのシンプレクティックフィリングのシンプレクティック変形類を完全に決定した。更にその考察の副産物として、(2,3)カスプ特異点をもつ正交点数有理曲線を含むシンプレクティック4次元多様体は有理曲面であることを証明した。今年度は、ある種の一般型正規曲面特異点に対し、その極小シンプレクティックフィリングは可算無限個存在する結果を得て、単純特異点、単純楕円型特異点の場合と際立った対比が了解された。以上は研究分担者である小野薫氏(北海道大)との共同研究である。 2.フレアーコホモロジーとミラー対称性予想に関する研究課題については、ラグランジュ部分多様体Lに付随して我々が構成したフィルター付きA_∞代数を用いたフレアーコホモロジーの障害理論と変形理論を引き続き研究した。今年度に得られた新たな知見として、物理学の文脈で現れる超ポテンシャル関数を我々のA_∞代数の枠組みで捉えることができたことがあげられる。実際に、低次元のトーリックファノ多様体のトーラスファイバーに対して我々のポテンシャル関数が、物理学におけるランダウ・ギンズブルグ模型のA型アフィン戸田ポテンシャル関数と一致することが確かめられた。この結果は更に、Cho-Ohにより一般のトーリックファノ多様体のトーラスファイバーの場合に拡張された。これは、物理的議論による堀-バッファの予見を数学的に解明したことを意味する。以上は、研究分担者である深谷賢治(京都大)、小野薫(北海道大)およびYon-Geun Oh(ウイスコンシン大)各氏との共同研究である。
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Research Products
(6 results)