2006 Fiscal Year Annual Research Report
変分問題的な曲率条件を持つ曲面への可積分系の方法の応用
Project/Area Number |
15340023
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
W.F Rossman 神戸大学, 理学部, 助教授 (50284485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大仁田 義裕 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (90183764)
M. Guest 首都大学東京, 大学院理学研究科, 教授 (10295470)
山田 光太郎 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (10221657)
國分 雅敏 東京電機大学, 工学部, 助教授 (50287439)
井ノ口 順一 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (40309886)
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Keywords | 平均曲率一定曲面 / 可積分系 / ユークリッド空間 / 3次元球面 / 双曲空間 / 平坦曲面 |
Research Abstract |
この研究により得られた結果は以下の通り。 (1)U.Hertrich-Jeromin氏とS.Santos氏とF.Burstall氏の協力を得て、可積分系の考え方を利用して、3-次元spaceform(ユークリッド空間$R^3$と双曲空間$H^3$と球面空閥$S^3$)内の離散的な平均曲率一定曲面の定義を得た。ユークリッド空間の場合に知られている定義と一致することを証明した。双曲空間の場合、この定義はこれまで知られていなかった。この定義を使って、spaceform内の離散的なDelaunay曲面を調べた。また、そのDelaunay曲面のDarboux変換とBacklund変換を調べた。この研究の本質的な道具の一つは保存量(conserved quantity)の理論である。S.Santos氏とF.Burstall氏は滑らかな曲面の場合に理論を開発したが、U.Hertrich-Jeromin氏と私は離散的の場合に開発した。 (2)私の博士大学院生のN.Sultana氏と一緒に、3-次元球面空間内の平均曲率一定回転面の安定性と指数を調べた。この場合、回転の軸はループになるので、回転面が閉じる可能性がある。閉じる条件も調べた。そのとき、閉曲面(トーラス)の安定性も指数も調べることができる。曲面はいつも不安定であることと、指数はいつも少なくとも$5$になることを証明した。また、数値計算的な方法で、指数を計算した。(指数は曲面のJacobi作用素のゼロより小さい固有値の数である。)閉じている平均曲率一定回転面のとり方によって、指数はいくらでも大きくなることがわかった。 (3)三年前から、梅原雅顕氏、山田光太郎氏、國分雅敏氏の協力を得て、双曲空間内の特異点を持つガウス曲率一定$0$曲面(平坦曲面)について研究した。また今年度、その三人の協力を得て、そのようなフラットフロントという曲面のCaustic、及びCausticのエンドの性質を調べた。その結果、そのエンドは漸近的にサイコロイドの形になる場合もあることを証明した。 以上の結果は掲載予定及び準備中の論文によって公表する予定である。
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Research Products
(6 results)