2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340025
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩瀬 則夫 九州大学, 大学院数理学研究院, 助教授 (60213287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 俊雄 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助教授 (50258513)
小田 信行 福岡大学, 理学部, 教授 (80112283)
西本 哲 近畿福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (80330520)
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Keywords | A_∞構造 / L-Sカテゴリ / Lie群 / Hopf不変量 / co-Hopf空間 |
Research Abstract |
L-S categoryは、多様体上のC^∞-関数の特異点の個数の下限を与えるホモトピー不変量として、LusternikとSchnirelmannにより定義された空間の複雑さを測る不変量である:先に底空間が単連結なfibre束に対しても全空間のL-S categoryについての新しい上限を与える公式を岡山大学の三村護氏、近畿福祉大学の西本哲氏と共に発見し、特に単連結なLie群に対するL-S categoryの計算を共同で行っていた。 この議論を推し進めるとともに、底空間が学連結でないfibre束に対しても全空間のL-S categoryについての新しい上限を与える公式を発見し、これを用いて基本群が自明でないLie群に対するL-S categoryの計算を岡山大学の三村護氏、近畿福祉大学の西本哲氏と共同で行った。また京都大学の河野明氏との共同研究により、コーン分解を与える方法に高次Hopf不変量の考えを組み入れることでもう一段進んだ上からの評価式を得ることに成功するとともに、下からの評価式を与える計算可能な新しい不変量-module weight-をループ空間のA_∞構造を用いて定式化することに成功し、これを用いてSpin(9)のL-S categoryを決定した。これらによって、有理階数が4までのcompact単純Lie群については、幾つかの例外を除いて全ての群に対してL-S categoryが決定できたことになる。 またその双対的な場合を福岡大学の小田信行氏と共同で考察することで、co-Hopf構造を持つ空間の有理ホモトピー型についての統一的な視点による分解定理を得た。一方でこのループ空間のA_∞構造から自然に誘導されるスペクトル系列の一般論を近畿福祉大学の西本哲氏が信州大学の栗林勝彦氏や岡山大学の三村護氏とともに纏め上げた。これを逆の見方をすれば、位相群の分類空間に収束するスペクトル系列を考察することとなり、そのような観点から九州大学の角俊雄氏が有限群のギャップ条件が成り立たない場合を考察した。
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Research Products
(5 results)