2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340031
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 彰夫 大阪大学, 理学研究科, 教授 (30251359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 充 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (60196756)
今野 一宏 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10186869)
鈴木 譲 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (50216397)
満渕 俊樹 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80116102)
渡部 隆夫 大阪大学, 理学研究科, 教授 (30201198)
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Keywords | 量子通信路 / 完全正写像 / 情報幾何学 / 適応的推定 / クラメル・ラオ不等式 / マーチンゲール / 表現論 / 漸近論 |
Research Abstract |
本研究の目的は,Hilbert空間H上の状態空間S(H)に作用する量子通信路Γ:S(H)→S(H)が,有限次元パラメタにより滑らかにパラメトライズされているという仮定のもとで,非可換統計学および量子情報幾何学の手法を用い,拡大通信路(id【cross product】Γ)^(【cross product】n)の量子状態空間S(H^(【cross product】2n))への埋め込み方法の最適化,および対応する量子統計的モデルに対する推定量の最適化理論およびその漸近論を研究することにある.本年度の主な研究成果は以下の通りである. 1.局所不偏推定量に基づく適応的推定の漸近論:Holevoにより提唱された局所不偏推定量の概念は,推定すべき真のパラメタ値に依存して定まるため,実用的には意味がないという類いの主張をする研究者もいる.これに対しNagaokaは,最尤推定法と組み合わせた適応的推定の文脈では,十分意味のある推定量となっているであろうという予想を1987年に発表していたが,その証明は未解決であった.本研究では,マーチンゲール理論を用いて,局所不偏推定量に基づく適応的推定が強一致性および漸近有効性を有することを証明した.この結果はNagaokaの予想の肯定的な解決を与えるものである. 2.SU(d)通信路の推定理論:本研究では,平成15,16年度の研究により明らかにしたSU(2)の推定理論を,一般のSU(d)に拡張した.ここでは,Lie環su(d)の表現論およびクラメル・ラオ不等式の幾何の手法を駆使し,クラメル・ラオ型下界が0(1/n^2)で減少すること,およびその背後には出力状態族のなす多様体の半径が0(n)で増大する現象があることを明らかにした.
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Research Products
(2 results)