2005 Fiscal Year Annual Research Report
余次元が2である分岐点の近傍における解構造の数理解析
Project/Area Number |
15340038
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
池田 勉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (50151296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 孝明 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70026110)
池田 榮雄 富山大学, 理学部, 教授 (60115128)
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 教授 (10192783)
二宮 広和 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (90251610)
長山 雅晴 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (20314289)
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Keywords | 単安定系 / パルス解の分岐現象 / フェーズ・コンディション / 斜面を流れる流体 / Hopf分岐 / 燃焼方程式系 / 燃焼パルス / パルスの衝突 |
Research Abstract |
研究分担者の長山雅晴を中心にした研究によって,2重分岐点の近傍における解構造を調べる分岐構造解析プログラムを作成した.このプログラムは単安定系と呼ばれる反応拡散方程式系のパルス解の分岐現象を対象とし,2つの機能,すなわち,分岐点からの分岐の枝を発見・構成する機能と分岐の枝を延長する機能を兼ね備えたものである.空間を十分に広く取って周期境界条件の下で問題を扱う.進行パルス解を扱う際に必要な伝播速度cを決定する方程式はフェーズ・コンディションから与え,方程式系に含まれるパラメータλへの依存性は擬似弧度法(Kellerの方法)で表現する.本プログラムでは,こうして定式化された問題をニュートン法によって解き解{元来の未知変数,c,λ}を求める.なお,定常パルス解から進行パルス解への分岐の場合に現れる2つの零固有値のうちの1つは平行移動に対応する自明な固有値であるが,本研究で開発したプログラムは自明なもの以外の零固有値が2つ現れる状況にも対応できる. また,研究分担者の西田孝明らは,自然界によく現れるものの限定された問題のみが解明されているに過ぎなかった斜面上を流れる自由表面を持つ流体運動を考察し、定式化された準線形方程式系を解析しHopf分岐が起こっていること,すなわち,周期解が存在することを証明した. 燃焼方程式系に冷却効果と原料供給項を付加したシステムに関しては,燃焼パルス解の存在が数値シミュレーションよって示唆されていることを背景に,定常燃焼パルス解および進行燃焼パルス解の存在とパラメータ依存性の数理解析的な検討を区分的に定数である反応項を与えることによって進めた.さらに,逆方向に走る2つの燃焼パルス解の衝突した際に現れるダイナミクスの分類・整理を進めた.
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Research Products
(11 results)