2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340042
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
室 政和 岐阜大学, 工学部, 教授 (70127934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志賀 潔 岐阜大学, 工学部, 教授 (10022683)
小林 孝子 岐阜大学, 工学部, 助教授 (40252126)
関口 次郎 東京農工大学, 工学部, 教授 (30117717)
行者 明彦 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (50116026)
大島 利雄 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (50011721)
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Keywords | 概均質ベクトル空間 / 超局所解析 / Lie群・代数群の表現 / 不変式論 / 不変超関数 / 微分方程式の基本解 |
Research Abstract |
主に,概均質ベクトル空間上の微分方程式に関する研究を行った.概均質ベクトル空間上の不変微分方程式は,線型であってしかも定数係数であるので,もっとも解析しやすい微分作用素であるが,特定の作用素に関する具体的な解析はそれほど容易ではない.本年の研究においては,概均質ベクトル空間上の不変微分作用素に対して,基本解の台と特異台を明示的に決定する問題に取り組んだ.特に可換放物型の場合は,その不変微分作用素が双曲型になる.この場合のsingularityの伝播を調べるには,基本解の特異台を正確に決めることがもっともオーソドックスな解法である.実際にそれを実行することで,特異性伝播集合(singularity propagation set)を定義し,それを決定することができた.これは,simple-characteristicな双曲型の偏微分方程式においては,bicharacteristic curveに沿ってsingularityが伝播することの一般化になっている.すなわち,multiple characteristicな双曲型の偏微分作用素においては,singularityはcurveではなく,さらに大きな次元の集合に沿って伝播することがわかる.これは基本解の台と特異台を明示的に計算することによって初めて明らかにされたことである.このようなことから,線型偏微分作用素の基本解の台と特異台を決定する問題は重要であるがその他の例外群E_7によって不変になる偏微分作用素に対しても,その台と特異台を明示的に計算した.そのほか,普遍包絡環の研究に関して,一般Verma加群の零化する作用素の研究や,ランク4の鏡映群の研究などが共同研究者によって行われた.
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Research Products
(5 results)