2004 Fiscal Year Annual Research Report
保存則系の粘性及び緩和モデルの時間大域解とその漸近挙動に関する研究
Project/Area Number |
15340043
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 昭孝 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60115938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 仲夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30173016)
伊達 悦朗 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00107062)
小田中 紳二 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (20324858)
西原 健二 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (60141876)
西畑 伸也 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (80279299)
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Keywords | 保存則系の粘性モデル / 保存則系の緩和モデル / 圧縮性粘性流体 / 時間大域解 / 漸近挙動 / 接触不連続波 / 電子ドリフト-拡散方程式 / 非線形消散型波動方程式 |
Research Abstract |
研究代表者松村は、研究分担者の協力の下、圧縮性粘性流体の空間一次元理想気体モデル(3×3システム)に対する半空間上での初期値境界値問題を考察し、非粘性3×3システムに固有な接触不連続解に対応する粘性的接触波の漸近安定性を自由境界の境界条件の下で示すことに成功した([1],Osaka J.Math.)。共同研究者西畑は、外力項を持つ圧縮性ナビエストークス方程式の等エントロピーモデルに対する(外部領域における)球対称解の漸近挙動が、同方程式の定常解によって与えられる事を示した([2],Math.Models and Methods Appl.Sci.)。また、空間多次元の粘性保存則に対する新しい解析手法としてL^pエネルギー法を提案するとともに、その応用として全空間、半空間上での希薄波の漸近安定性を示し、さらに希薄波への収束レートも得た([3],J.Hyperbolic Differ.Equ.)。共同研究者西原は、1次元圧縮性粘性流の方程式及び関連する方程式系に現れる典型的な非線形波である希薄派の大域安定性を得た([4],SIAM J.Math.Anal.)。共同研究者小田中は、半導体輸送を記述する量子ドリフト-拡散方程式の多次元差分スキームを開発した。これはTikhonov-Samarskiiタイプの保存スキームであり、Exponential-fitting法を密度とポテンシャルの関係に一般化して高精度スキームを構成した後、現実のMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)構造で評価し、その数値安定性と精度について良好な数値実験結果を得た([5],IEEE Transactions on Computer-Aided Design of Integrated Circuits and Systems)。共同研究者林は、臨界冪以下の非線形項を持つ非線形消散型波動方程式の研究を行い解が漸近的に対応する熱方程式の自己相似解に近ずくことを示した([6],J.Differential quations)。共同研究者伊達はCoxeter群の準不変式及びlocus Econfigurationに関しこれまでに知られていることの整理を行い、三木は、トロイダル量子群から生じる(可積分表現と関係した)商代数が対称なローラン多項式とMacdonaldの差分演算子のなす2つの代数のテンソル積の直和と同形であることを示した。以上の様々な成果は、国内外の研究会・国際会議においても発表を行った。
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Research Products
(6 results)