2006 Fiscal Year Annual Research Report
保存則系の粘性及び緩和モデルの時間大域解とその漸近挙動に関する研究
Project/Area Number |
15340043
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 昭孝 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (60115938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 仲夫 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (30173016)
小谷 眞一 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (10025463)
小田中 紳二 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (20324858)
西原 健二 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (60141876)
茶碗谷 毅 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (80294148)
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Keywords | 半導体方程式 / 量子流体モデル / 定常解 / 漸近安定性 / 量子ドリフト-拡散方程式 / 消散型波動方程式 / 分散型波動方程式 / 大規模力学系 |
Research Abstract |
研究代表者松村は、研究分担者や研究協力者の協力の下,半導体方程式の量子流体モデルに対する定常解の存在と安定性の問題を全空間上で考察した.一次元モデルでは、無限遠方での状態が亜音速のみならず、超音速になっても量子効果により定常解が存在して、この定常解は漸近安定であること,また緩和時間零極限において解は移流・拡散モデルの解に漸近することを示すことに成功した([1]).共同研究者西畑は,一次元量子流体力学モデルの初期値境界値問題を考察し,任意のドーピングプロファイルに対しても定常解の存在と漸近安定性を示すことに成功した.共同研究者小田中は,半導体輸送を記述する量子ドリフト-拡散方程式の定常解の数値解を求める高解像な反復計算手法を開発した([2]).共同研究者西原は,消散型波動方程式のコーシー問題の解の挙動の研究を,半線形項が吸収項となる場合に,さらに進めることに成功した([3]).共同研究者林は,非線形分散型波動方程式に関しては線形の解が持つ固有振動数と非線形項が持つ固有振動数の共鳴,非共鳴現象が非線形問題の解にどのような影響を与えるかを考察し臨界幕非線形問題の解の振る舞いについて新たな結果を得ることに成功した([4]).共同研究者茶碗谷は,長い時間スケールをもつ大規模非線形力学系の研究をすすめ,新しい型の間欠性及び準安定状態等,長時間の相関の原因となりうるような,いくつかの機構を提示することができた([5]).共同研究者小谷は、1次元拡散過程がマルチンゲールになるための条件について考察し新たな結果を得た([6]).以上の様々な成果は,国内外の研究会・国際会議において発表を行った.
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Research Products
(6 results)