2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340051
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石井 仁司 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70102887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
儀我 美一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70144110)
小池 茂昭 埼玉大学, 理学部, 教授 (90205295)
長井 英生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
石井 克幸 神戸大学, 海事科学部, 助教授 (40232227)
三上 敏夫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70229657)
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Keywords | 粘性解 / 曲率流 / 数理ファイナンス / 最適制御 / 等高面法 / 漸近問題 |
Research Abstract |
次のような具体的な研究成果を挙げた:1.ハミルトン・ヤコビ方程式の解の時間無限大における振舞いについて研究し,一般次元ユークリッド空間上において漸近解への収束を比較的一般な仮定の下で証明した.さらに,この収束の速さを幾つかの場合について精密に評価した.2.取引費用を考慮した,無限時間範囲べき型期待効用最大化問題に関連してリスク鋭感的エルゴード型準変分不等式の解の存在を示し,その解から最適戦略の構成を行い,また最大成長率を求めた.3.フォッカー・プランク方程式の解である,有限次元ユークリッド空間上の確率密度関数を1次元周辺分布にもつ連続セミマルチンゲールで,ドリフト・ベクトルはフィードバック型であるものを構成し,そのマルコフ性を調べた.4.半連続Lp粘性解の概念を導入し,修正版Perronの方法によるLp粘性解の存在を示した.また,方程式が一様楕円性を持つ時,この粘性解がヘルダー連続になることを示した.5.数理ファイナンスに現れるobstacle問題の粘性解の高階の微分可能性を調べることで,フィードバック最適制御を構成した.6.滑らかな平均曲率流をBence-Merriman-Osherアルゴリズムを用いて近似した際,時間刻み幅hの1次のオーダーで近似曲面が平均曲率流に収束することを証明した.さらに,1次の近似オーダーの最良性を示した.これらの成果の公表を,論文として専門誌への発表の他に,つぎのように行った:等高面法の基礎理論を一冊の英文書として出版した.京都大学数理解析研究所における研究集会「微分方程式の粘性解理論とその発展」を担い,また成果の公表を行った.海外での幾つかの研究集会において,成果の公表を行った.
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Research Products
(15 results)