2005 Fiscal Year Annual Research Report
星周塵候補物質の紫外-遠赤外領域における光学的性質の研究と赤外線天文学への応用
Project/Area Number |
15340064
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小池 千代枝 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (20097835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周藤 浩士 国立天文台, ハワイ観測所, 主任研究員 (50300710)
土山 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90180017)
奥田 治之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 名誉教授 (50025293)
深田 守 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00097841)
梅本 光一郎 京都薬科大学, 薬学部, 講師 (80097831)
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Keywords | 星周塵 / 遠赤外スペクトル / 低温 / 微粒子 / オリビン / フォルステライト / ピーク位置 / ピーク半値幅 |
Research Abstract |
低温でのオリヴィン微粒子のデータについては、ドイツのイエナでも同じような測定をしていることが分かり、両方のデータを比較しながら共著の論文を作成した。その中から、二つのグループではピーク位置がわづかにずれていることが分かり、これは形状効果によるものと考えられた。すなわちサンプル作成の過程でボールミルの器械を使用するか、あるいは手で擂り潰す乳鉢使用か、により微粒子の形状に影響をおよぼすものと考えられ、我々は、形状効果をさらに追求しはじめた。楕円状とカリフラワー状のフォルステライトのサンプルで測定したところ、やはり形状効果がはっきり確認できた。特に、10、20、33ミクロン領域では形状効果が非常にはっきりしており、形状効果について実験的に確認したのは、画期的なことである。バルクからの光学定数からいろいろな形での吸収について計算して比較できる。が、極端な形の場合(球、針、楕円)しかないので、不規則形状の場合には対応できないので、現在対応中である。さらにイエナをはじめとする外国のグループのデータは我々のスペクトルに比べ遠赤外では吸収が強く、微粒子の凝集の効果がかなりはっきりとでていることを明らかにできた。オリヴィンのMg-richな端成分に近い組成および温度を変化させてのピークの変化についてはについて進行中である。 フォルステライトのバルクの反射率の測定から光学定数を導出した論文は受理され、現在印刷中である。この光学定数から形状についての計算をして不規則形状の形の場合について測定との比較をした。さらにこのフォルステライトのバルクをヘリウム温度まで冷却しながら、いろいろな温度での反射率を測定しそれぞれの温度での光学定数を導出した。これについても論文にまとめ現在投稿中である。星の周りでの星周塵は大体50-200Kであるので、観測との比較ではこの領域での光学定数があると非常に比較しやすくなる。
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Research Products
(6 results)