2004 Fiscal Year Annual Research Report
光結合電波干渉計の天頂通過天体観測による無バイアスAGNサーベイ
Project/Area Number |
15340068
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
川口 則幸 国立天文台, 電波研究部, 教授 (90214618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 泰宏 国立天文台, 宇宙科学研究本部・情報エネルギー工学研究系, 助手 (70249936)
藤沢 健太 山口大学, 理学部, 助教授 (70311181)
高羽 浩 岐阜大学, 工学部, 助教授 (90293539)
安田 茂 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30253909)
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Keywords | 超長基線電波干渉計 / 電波天文学 / 位置天文学 / 超高速情報処理 / 超精密計測 / スーパーSINET / 超高速情報処理 / 測地 |
Research Abstract |
スーパーSINET回線でつくば32m電波望遠鏡と岐阜大学11m電波望遠鏡の観測データを国立天文台三鷹相関局に伝送し、別途NTTとの共同研究回線を利用して三鷹に伝送される臼田64m電波望遠鏡の観測データと3局のデータを合成することが可能になった。この観測ネットワークを利用して世界で初めて観測データレートが毎秒2ギガビットという超広帯域のVLBI観測が可能になった。このネットワークを利用して以下に述べる科学的な成果が挙げられた。 (1)超微弱天体の検出 臼田64m、つくば32m間で長時間のスイッチング観測を行い、近傍の準星に位相準拠して長時間の積分を行い、白鳥座P星検出に成功した。検出強度は約1mJyで、わが国で行われたVLBI観測としては最高の検出感度を達成した。 (2)臼田64m-つくば32m-岐阜11m3局イメージング観測 臼田64m、つくば32m、岐阜11mの3局3基線のデータ合成に成功し、準星1928+738の画像を捉えることに成功した。3基線と観測局数が少ないためにイメージの品質はまだ高くはないが、今後観測局を増やすことで、高感度、高画質の天体像が取得できる見通しを得た。 (3)測地観測 日本の電子基準点になっている国土地理院つくば32mと岐阜大学11mとの間で広帯域の実時間測地観測に成功し、数mmの精度で岐阜大学局の位置決定に成功した。 (4)大学連携観測 つくば32mの観測データをスーパーSINET回線で三鷹に光データ伝送し、三鷹局においてデジタルフィルタを使用しデータ圧縮、磁気テープ記録を行うことに成功した。これで、岐阜大学、山口大学、北海道大学等の大学局及びVERA観測局4局との連携観測を可能にした。これにより、高精細天体画像を観測で得る事が可能になった。
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Research Products
(1 results)