2005 Fiscal Year Annual Research Report
Gauge-Higgs UnificationとExtra Dimension
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15340078
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
細谷 裕 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50324744)
坂本 眞人 神戸大学, 理学部, 助手 (30183817)
川村 嘉春 信州大学, 理学部, 助教授 (10224859)
波場 直之 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (00293803)
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Keywords | gauge-Higgs unification / unified gauge theory / Higgs / hierarchy problem / beyond the standard model |
Research Abstract |
研究代表者らが以前提唱したGauge-Higgs unificationを用いた階層性問題の解法においては、高次元的な局所ゲージ対称性がHiggs質量の量子補正の元での安定性を保証し、2次発散の問題を解決したのであった。一方、4次元時空における階層性問題の解法としては超対称性による解法が最も有望である。今年度の研究では、こうした二つの可能な階層性問題の解法であるGauge-Higgs unificationと超対称性の間に何らかの関係があるかどうか、について主として調べた。一見これらの間には何の関係も見出せない。実際、Gauge-Higgs unificationにおいては2次発散の除去はボゾンのみの理論で可能であり、フェルミオンとボゾンを必要とする超対称性とは全く無関係に見える。しかしながら、Gauge-Higgs unificationのシナリオには実は量子力学的な超対称性が隠されていることを見つけ、論文としてまとめた(Phys.Rev.D72(2005)064006)。具体的には、余剰次元の座標に依存したweigh factorのある計量で記述される曲がった5次元時空上のゲージ理論において、ゲージ場の4次元成分と余剰次元成分のそれぞれが満たす、4次元的質量を決定する固有値方程式を量子力学のシュレディンガー方程式と見なした時のポテンシャルが互いに(スーパーポテンシャルで記述される)超対称パートナーの関係にあることを示し、超対称変換の生成子を微分形式を用いて記述できることを示した。 これと並んで、2次元球を余次元として持つ6次元重力理論におけるHiggs質量への量子補正の計算にも挑戦した。 また、研究分担者も、Gauge-Higgs unificationを用いた現実的模型の構築(例えばHiggs質量が軽くなり過ぎるという問題をどう解決するか)、といった分野で活発な研究活動を今年も展開した。
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Research Products
(6 results)