2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340084
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization (KEK) |
Principal Investigator |
高崎 稔 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (70044782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 万博 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 教授 (90171743)
家入 正治 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50192472)
野海 博之 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (10222192)
里 嘉典 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (30342603)
高橋 仁 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60353372)
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Keywords | 耐放射線 / 無機絶縁 / MIケーブル / 中間子工場 / K中間子工場 / 大強度ビーム / J-PARC / JHF |
Research Abstract |
本研究の最終目的は、大強度ビームラインで使用するための、完全に無機物にのみよって構成される超耐放射線電磁石を完成する事である。我々はこれまで 1、完全に無機物のみによって電気絶縁され、かつ数千アンペア以上の電流を取り扱えるミネラルインシュレーションケーブル(MIC)を開発し、電磁石コイルを製作する。 2、MICコイル以外の部分をも無機化し、電磁石全体として完全無機絶縁のものを完成させる。 という二本立てで開発をおこなってきた。これまでの研究で、1の課題に関してはほぼ完了した。しかし2に関して、電磁石を運転するために必須の装置群である 1、磁石の異常高温度を検出するスイッチ、または温度計、 2,磁石冷却水の異常水圧を検出するスイッチ、または水圧計、 3,磁石が正常であることを監視する制御論理装置、またはインターロック装置、 4,全ての制御に用いる信号線等の非電力配線の絶縁被覆、絶縁装置 などの完全無機化について、未だ開発途上にあった。本研究に置いて、温度スイッチ、差圧スイッチ、絶縁電線、絶縁器具等について、それぞれ数種類の試作品を作成し、かつこれらを既存のMICを用いた電磁石に全て組み付けて、総合長時間試運転を行った。また既存のニュートリノビームライン中の電磁石に組み込み、耐放射線性のチェックをおこなった。同時に、各パーツについては耐放射線性のみならず、操作性、価格についての最適化をおこなった。特に差圧スイッチについては生産個数が少数であり、量産効果が期待できない分、個々の価格が高いので、細かな部品からの見直しを行い、結局殆ど完全に新規製品と言って良い、完全無機化差圧スイッチを完成させた。また制御論理装置及びインターロック装置に関しても、既存品の各パーツを改善してゆく方向で、中程度の耐放射線化設計に着手した。本年度はこれらのパーツを用い、「ビームライン・システムとしての超耐放射線電磁石」を略完成させた。また昨年度まで手が付いていなかった真空ダクト等の真空パーツについても、略完成させ、超耐放射線電磁石への組み込み試験を行った。このようにほぼ完成系のシステムを構築し、その長期試運転を行った。
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Research Products
(2 results)