2005 Fiscal Year Annual Research Report
複合共振器によるレーザーアレイのコヒーレント制御の研究
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15340132
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
白川 晃 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助手 (00313429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 憲一 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (10103938)
武者 満 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助手 (40303028)
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Keywords | コヒーレントアレイ / コヒーレントビーム結合 / ファイバーレーザー / パワースケーリング / 複合共振器 / 高調波モード同期 / 単一周波数ファイバーレーザー |
Research Abstract |
Y字型複合共振器法によるレーザーアレイのコヒーレントビーム結合において,線形状関数を精密に考察した。2本のコヒーレントアレイにおいて,コヒーレント加算モードの縦モードが実効反射率のピークに来る条件として共振器長(光路長)比の条件(2n+1)/2n(nは正の整数)を導き,高Q値条件では高調波モード同期が可能であることを見いだした。実証実験として,半導体過飽和吸収体鏡モード同期フェムト秒Er添加ファイバーレーザーを作製し,繰り返し周波数約13MHz,パルス幅600fs,出力3mWを得た。ビームスプリッターを用いて複合共振器構造とし,適当な共振器長差を与えて高調波モード抑圧比40dB以上,20次高調波(276MHz)の900fsのパルス列を得ることに成功した。 また線形理論に基づくスケーリング理論を構築した。アレイ数が増えるに従い加算条件に見合うモード数のみ選別することで,加算効率をアレイ数,共振器長,レーザー帯域の関数として求めた。その結果アレイ数8〜10個がコヒーレント加算の限界であると分かり,既に報告した実験,シミュレーションの結果と一致した。この限界は共振器長の異なるコヒーレントアレイにおいては結合法によらないため,この問題を克服するブレークスルーが必要になる。 また周辺研究として,パワースケーリングのもうひとつの有力な手法である大モード面積フォトニック結晶ファイバーおよびチャープパルス増幅を用いた超短パルス増幅の研究,複合共振器のアイディアに基づくカスケードFBGを用いた単一周波数ファイバーレーザーの研究,Yb添加ファイバーレーザーの研究を行った。またオフセット位相同期を目指したマルチコアYb添ファイバーレーザーの基礎研究を開始した。
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Research Products
(12 results)