2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340161
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長井 嗣信 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60260527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 正樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30242811)
町田 忍 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70209469)
篠原 育 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部宇宙情報解析センター, 助教授 (20301723)
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Keywords | 磁気リコネクション / サブストーム / 磁気圏尾部 / ホール電流 / 電子加熱 / 磁気流体 / 異常抵抗 / シミュレーション |
Research Abstract |
磁気圏尾部の磁気リコネクションの観測とシミュレーション研究 1.人工衛星Geotailによる1995年から2003年までのほぼ8年にわたる観測をもとに、34の磁気リコネクションのイベントと174の南向き磁場を持つ反地球向きの高速プラズマ流について解析をおこなった。イベントの起きる数時間前からの太陽風の状態を調べることにより、太陽風の何が磁気リコネクションに関係しているかが明らかになった。もっとも重要な因子は、太陽風の電場(速度x磁場)であり、磁気リコネクションは、この積分値が大きいほど、より地球に近い所(20Re以内)で起き、小さいほど、より遠方(20Re以上)で起きることがわかる。これは、8年の観測を基にしているので、太陽活動によるたとえば電離層起源のイオンの影響でないことを示してもいる。太陽風電場が強い時は、磁気圏対流が地球の近くで磁気赤道面方向へ流れると考えられる。さらに、近い所で起きる場合は、遠い所で起きる場合に比べて、電場の積分量、すなわち太陽風のエネルギーの流入量の積分値が大きくなる。このことは、磁気圏尾部のエネルギーの蓄積量にはある閾値があり、それを超えると磁気リコネクションが起きるという考え方とは一致しない。 2.プラズマ粒子コードによる磁気リコネクションの超大規模計算から、イオンスケール電流層という分厚い電流層において、その端で発生する低域混成波動の非線形効果により素早い磁気リコネクションの駆動が可能であることを明らかにした。さらに、適合格子細分化(AMR)法と粒子分割法を組み合わせた新プラズマ粒子コードを用いて、磁気リコネクションのシミュレーションを行なった。磁気中性線付近の微細構造や電子・イオンの運動論的効果、さらに、セパラトリクス・レイヤーに沿った静電孤立波の励起とそれに関連した電子加熱について研究を行った。
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Research Products
(6 results)