2005 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙プラズマ中における高度電界観測システムの開発・研究
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15340163
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小嶋 浩嗣 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10215254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 紘 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00026139)
橋本 弘藏 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80026369)
大村 善治 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (50177002)
臼井 英之 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10243081)
八木谷 聡 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30251937)
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Keywords | 軽量電界アンテナセンサー / 光電子 / スピン軸電界アンテナ / プラズマ波動 / アンテナインピーダンス / 計算機実験 / 炭素繊維 / プラズマ波動観測器 |
Research Abstract |
平成16年度においてその軽量で丈夫な素材から、衛星のスピン軸方向への電界アンテナセンサーとして有望となった炭素繊維によるアンテナの試作品に関して、その電気的特性を調べるための実験を行った。大地の影響を除きながら、グランドプレーンを用いた炭素繊維垂直アンテナセンサーの特性を、既知の電波である中波帯のラジオ放送の搬送波を用いて調べた。同じ長さのアルミ棒を用いたセンサーと感度において差がなく、また、標準アンテナから計算される電界強度と、炭素繊維電界アンテナセンサーから計算される電界強度に差が出ないことも確認し、炭素繊維を用いた軽量なスピン軸電界アンテナセンサーを利用に目処をつけることができた。一方、電界計測には欠かせない、オンボードでのアンテナインピーダンス計測システムについても検討を行った。GEOTAIL衛星で用いた矩形波信号によるインピーダンス計測ではS/Nが悪いことが経験上わかっているため、ここでは、位相検波を用いたインピーダンス計測法についての検討を行い、3種類の異なる抵抗を介して正弦波をアンテナに印加し、その源振および位相を90度ずらしたものから位相検波を行うことによってインピーダンスを求める目処が立ち、その計測システムの考案を行った。また、計算機実験では、より実際の衛星による電界計測を想定し、3次元空間内に、アンテナと衛星を配置、そのある方向だけから光が当たる状態でのアンテナ周辺のプラズマ環境の変化、衛星の影による影響などを調べ、それらによって、アンテナのインピーダンスがどのように実際に変化するかを求めることに成功した上、より実際に近いモデルでの計算が可能なソフトウェアとして大きな前進をみた。
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Research Products
(3 results)