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2005 Fiscal Year Annual Research Report

有害地層中の汚染地下空気の挙動と大気汚染への寄与

Research Project

Project/Area Number 15340165
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

楡井 久  茨城大学, 広域水圏環境科学教育研究センター, 教授 (00302323)

Keywords地質汚染 / 地下空気汚染 / 地質汚染診断 / 地層単元 / 地層単元分布 / 地下空気流量 / 大気圧変動 / 地下空気圧
Research Abstract

本研究は,千葉県市原市妙香における遺棄物投棄サイトの地下空気の挙動を研究することを目的とした.この目的を達成するために,研究地域の内外のオールコア地質ボーリングを3本実施し,透水層および透気層に関る物性的同一である地層単元を設定した.また,地層汚染の研究として,地層試料中の揮発性有機物質の測定も行った.
人工地層の地層単元は下位より,埋土層・旧耕作土層・下部被覆層・遺棄物層・遺棄物被覆層である.
コア記載により設定した地層単元に基づいて,地下水観測用と地下空気観測用の井戸(テフロンチューブ管)を取り付けた.各井戸のスクリーンを設置した層準への流入・流出を支配する差圧の測定と,表層における流入量・流出量と大気圧の測定を行った.その結果,大気圧の短時間測定(1秒間隔)での変動は地下空気流出入量の短周期変動と類似する.また,大気圧の減少が急勾配である場合,差圧のピークは大気圧の減少のピークよりも早い段階に認められ,その時,差圧のピークと地下空気流出入量ピークは一致する.一方,地下空気汚染のない自然地層における地下空気差圧・地下空気流出入量・大気圧の関係のデータからは,これら3つのピークはほぼ重なる.
地下空気流動を支配していると考えられる遺棄物層・遺棄物被覆層について,研究地域全体の地質断面図と等層厚線図を作成した.この結果,遺棄物層は,遺棄現場の中央部で厚く(最大4.5m),辺縁部で薄く,また,遺棄物被覆層は,遺棄現場の中央部で薄く,辺縁部で厚い(最大2.0m)ことが判明した.遺棄現場の東部では,表層に水溜りを形成させる宙水を持つ難透水層の存在が認められた.
世界における地下空気の研究は,まだ,いかなる挙動を示すかという現象すら報告されていない状況であり,本研究は今後の地下空気流動と地下空気汚染の関係を解明するための現状・現象報告である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2005

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 遺棄物被服層の地層単元と地下空気流動の関係-市原市妙香地区を例として-2005

    • Author(s)
      金城有吾, 楠田 隆, 楡井 久, 板津 透
    • Journal Title

      第15回環境地質学シンポジウム講演論文集 15号

      Pages: 97-102

  • [Journal Article] 大地の呼吸(その1)2005

    • Author(s)
      板津 透
    • Journal Title

      地質学雑誌 111巻3合

      Pages: 156-169

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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