2004 Fiscal Year Annual Research Report
大容量-高密度ヘリコン・プラズマ源を用いる低域混成波ソリトンの実験研究
Project/Area Number |
15340199
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
谷川 隆夫 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (70207174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 俊二郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (10134446)
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Keywords | 低域混成波 / ソリトン / キャビトン / ヘリコン・プラズマ源 / 非線形プラズマ波動 / プラズマ波動現象 / スペース・プラズマ / イオン加速 |
Research Abstract |
バックグラウンドのヘリコン・プラズマのさらなる最適化実験を実施した。大振幅低域混成波励起実験に移行するための予備実験を開始した。 1.宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部(ISAS/JAXA)の共同実験設備である大型磁化プラズマ装置(内径74cm,長さ486cm,最大磁場強度2kG)に設置された直径43cm,4ターンのフラット・スパイラル・アンテナを用いて世界最大容積を有する高密度ヘリコン・プラズマ生成に成功している。さらなるヘリコン放電の最適化により、アルゴン、ヘリウム、水素ガスで、広範囲な条件下で高効率放電が可能となった。 2.東海大学の高密度低域混成波ソリトン発生装置(内径20cm,長さ1m,最大磁場強度0.3kG)でヘリコン放電の最適化実験を実施した。 3.ISAS/JAXAの装置では、磁力線方向に長い(約1m)、細い(直径0.1mm)タングステン線で構成されたグリッドを用いて予め用意された密度キャビティ内に低域混成固有モード励起を試みた。但し、グリッドと磁力線方向とのアラインメントの調節が極めて微妙であること、グリッドの波動励起効率が極めて低いこと、などの理由によりデータの再現性に問題があり、それを解決中である。 4.ヘリコン放電と波動励起の2つの役割を担う同心円状で直径の異なる複数の分割ループ・アンテナより構成される新アンテナを設計、製作した。この新アンテナを用いることで磁力線方向の波長が長いモードを自然な形で励起でき、大振幅低域混成波励起が容易になると予想される。この新アンテナを用いる実験を東海大学の装置でスタートする準備が整った。 5.最終年度では、低域混成波ソリトンの固有モードの同定と合わせて、イオン・エネルギーアナライザーを用いるイオンのクロス・フィールド加速の検証実験も実施する予定である。
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Research Products
(8 results)