2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規レーザー加工キャピラリーを用いる高性能キャピラリー電気泳動の開発と応用
Project/Area Number |
15350045
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
金田 隆 九州大学, 工学研究院, 助教授 (20243909)
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Keywords | アダマール変換 / キャピラリー電気泳動 / レーザー加工キャピラリー / 電気泳動注入 / 微量分析 / 光学ゲート法 / ポストカラム反応 / 蛍光検出 |
Research Abstract |
平成17年度は多重注入を利用するアダマール変換キャピラリー電気泳動の清涼飲料水分析への応用、並びにポストカラム反応への応用を行なった。ローダミンイソチオシアネートで標識したアミノ酸混合溶液を資料として用い、レーザー加工キャピラリーによる注入装置を備えた小型レーザー励起蛍光検出・キャピラリー電気泳動装置による分離分析を行った。その結果、分離度を損なうことなくすべてのアミノ酸について検出限界を改善できた。そこで、これら結果に基づき、清涼飲料水中のアミノ酸の分析を行ったところ、清涼飲料水の分析においてもアミノ酸の検出感度向上を達成し、アダマール変換キャピラリー電気泳動法が有効な手法であることがわかった。一方、レーザー加工キャピラリーをポストカラム反応に利用するために、発光ダイオードを光源とする励起蛍光検出器を作製した。この検出器を用いて、オルトフタルジアルデヒドで標識したアミノ酸を測定したところ、セリンとグルタミン酸について、分離検出できることがわかった。この結果から、市販のコネクターを用い、ポストカラム反応を行ったところ、幅の広いアミノ酸のピークが検出された。これはティーコネクターでは、ポストカラム反応を行わせることは可能であるが、試薬との混合の際にピーク幅の広がりを抑制することができないことを示している。そこで、レーザー加工キャピラリーを利用するポストカラム反応器を作製し、同様の実験を行ったところ、ティーコネクターの場合と比較して、ピーク幅の広がりを抑制できることがわかった。さらに、光源としてアルゴンイオンレーザーを利用する高感度分析に関する検討を行った。
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Research Products
(2 results)