2003 Fiscal Year Annual Research Report
電気的検出磁気共鳴法を用いた極微量常磁性種検出法の開発
Project/Area Number |
15350051
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Research Institution | Yamagata Public Corporation For the Development Of Industry, Institute Life Support Technology |
Principal Investigator |
佐藤 敏幸 財団法人山形県企業振興公社, 生物ラジカル研究所, 開発研究専門員 (80281616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 秀克 財団法人山形県企業振興公社, 生物ラジカル研究所, 主幹研究員 (10281619)
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Keywords | EDMR / ESR / 交流バイアス / 半導体 / 常磁性種 |
Research Abstract |
半導体バルク試料を非破壊で計測するため、バイアス電流を交流化し、容量結合で試料の抵抗率の変化を検出する手法を確立するために本年度は以下4つの開発を行った。 1)試料に電極を蒸着することなく良好なコンタクトを得るための電極の開発 導電ゴムを金電極上に被せた構造としたところ、試料と安定した電気的コンタクトを確保できることが判明した。テフロンにこの電極を搭載した試料ホルダーを製作し、マイクロ波を均一かつ高効率で照射可能であることを確認した。 2)交流バイアスのもとで電気的特性を検出する検出部の開発 前項で述べたホルダーに長方形にカットした半導体ウェハを装填し、100〜10MHzの範囲でインピーダンスを計測し、抵抗1個、コンデンサ2個からなる等価回路近似が可能であることが確認できた。また交流バイアスの最適周波数は1〜20kHzであることがわかった。この知見をもとにブリッジ回路により試料の抵抗値の微小変化の検出回路を試作し、交流バイアス源に含まれる雑音成分を差分により約100分の1に低減できることが確認できた。 3)高純度動的バイアス信号源の開発 市販の発振モジュールとバンドパスフィルタの組み合わせで、交流バイアス信号源を試作した。この結果、前項で述べた差分回路との組み合わせにより信号検出に十分な純度の信号源として利用可能であることが確認できた。 4)均一なマイクロ波と励起光を照射するためのプローブ部の開発 ループギャップ共振器を用いることでマイクロ波を均一に照射可能であった。近赤外から可視光の励起光源はマイクロ波磁界を乱さないように、試料から離れた場所から照射できる構造とした。またバンドギャップが大きい半導体を励起するためにパワー紫外発光ダイオードと合成石英レンズ2枚を用いた光学系を製作し、励起可能であること、マイクロ波の擾乱がないことを確認した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Toshiyuki Sato, Hidekatsu Yokoyama, Hiroaki Ohya: "Visualizing an Artificial Recombination Pattern Formed by Localized Illumination in a Semiconductor"Chemistry Letters. in print. (2004)