2005 Fiscal Year Annual Research Report
デンドリマー・金属酸化物微粒子ハイブリッドとその環境低負荷組織体の構築
Project/Area Number |
15350067
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今栄 東洋子 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (80101161)
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Keywords | デンドリマー / デンドロン / 金属酸化物微粒子 / 酸化チタン / 酸化亜鉛 / 酸化セリウム / ナノロッド / シリカゲル |
Research Abstract |
金属酸化物微粒子の粒子サイズ、形状、分散性は、その機能発現において重要な役割を担う。それ故、様々なスタビライザーを用いた微粒子の合成が報告されている。本研究では、ヒドロゲルをスタビライザーとして、微粒子の水分散性の向上を目指した。一方、一次元ナノ構造はその形状の特異性から様々な分野での応用が注目されており、テンプレート法を用いた金属酸化物のナノワイヤーの合成が広く知られている。これらは酸化物の特性をもつが、バルクとは異なる微粒子固有の特性を持ち得ない。そこで、合成した微粒子の一次元固定化を図る目的で、アルミナテンプレートを用いて作成したポリマーチューブにヒドロゲル処理した微粒子を内包させた。 3-アミノプロピルトリエトキシシラン(ATS)を用い、ゾル-ゲル反応により、酸化セリウム微粒子の表面を被覆し、水に分散する微粒子を合成した。微粒子が安定に分散する最適ゲル被覆条件を決定した。多孔質アルミナテンプレートを組み込んだセル内で電解重合によってポリチオフェンナノチューブを作成し、このチューブ内に調製したATS被覆酸化セリウム微粒子を内包した。水洗することによってチューブ壁に微粒子が付着した有機/無機ハイブリッドナノチューブが生成したことを確認した。このようにして、ポリマーチューブの内表面を利用して、目的とする微粒子をチューブ内に閉じ込めるまたはチューブ内壁を修飾することが可能であることが解った。ハイブリッドチューブを金微粒子分散液に浸漬したところ、チューブ内に金微粒子が内包した。有機/無機ハイブリッドナノチューブを鞘とする金属ワイヤーが生成したことになる。この方法で作成した酸化セリウム微粒子内包チューブは、微粒子の特性と一次元構造という形状の特異性を持ち、一次元ワイヤーのテンプレートとなる点で興味深い。この方法を利用して、昨年度作成したデンドリマー被覆金属酸化物微粒子のナノワイヤーの合成を試みている。
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Research Products
(13 results)