2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15350086
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
袁 徳其 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (70304962)
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Keywords | シクロデキストリン / 化学発光 / エネルギー移動 / 超分子形成 / 分子認識 |
Research Abstract |
1.色素-シクロデキストリン連結体の合成:ダンシル酸、ピレン、ローダミンなどの蛍光性色素をシクロデキストリンに導入し、一連の蛍光性α-、β-およびγ-シクロデキストリン誘導体を合成し、構造決定した。NMR、蛍光スペクトル測定により、これらのキャップドCDの包接能について検討を行った。また、β-シクロデキストリンに三つの異なる官能基を位置特異的に導入する方法を確立し、触媒基をもつ色素(ビスベンズイミダゾール)-キャップドシクロデキストリン誘導体を合成し、構造を決定した。更に、ダンシル基をもつシクロデキストリン ホモ二量体およびヘテロ二量体を合成した。 2.化学発光反応:過シュウ酸エステルの発光反応に対するダンシルα-、β-及びγ-シクロデキストリンの増感効果を検討した。その結果、発光強度を大幅に増加させるために、シクロデキストリン空洞の大きさが重要であることを見出した。また、化学エネルギーが色素へ移動する効率について検討を行い、γ-シクロデキストリンを有する色素は化学エネルギーを受容する効率がシクロデキストリンを持たない類似物に比べ10倍以上増強したことが判明した。更に、色素-シクロデキストリンを二量化することによって、発光強度の更なる増加が期待できることを明らかにした。 過シュウ酸エステルの発光反応におけるピレン-シクロデキストリン連結体の増感効果を検討し、発光強度がピレン-シクロデキスドリンに1次、シュウ酸エステルに2次の濃度依存性を示すことを明らかにした。 meso-テトラフェニルポルフィリンにシクロデキストリン1個〜4個を導入したものを用いて過シュウ酸エステルの発光反応を検討した。発光強度はシクロデキストリンの数に依存することを確証した。また、この発光系がステロイド誘導体に対して敏感であることを認めた。
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Research Products
(5 results)