2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境受容型触媒プロセスによるグリーンポリマーの新規循環型ケミカルリサイクル
Project/Area Number |
15350095
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松村 秀一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30051874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸嶋 一敦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60217502)
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Keywords | 酵素 / ケミカルリサイクル / 環状オリゴマー / ポリ乳酸 / リパーゼ / 重合性オリゴマー / 固体酸 / バイオポリエステル |
Research Abstract |
生分解性プラスチックとして期待されるポリ乳酸やポリヒドロキシアルカノエートなどのバイオベースポリマーに着目し、さらに多様性ある物性を有するものの開発と低エネルギー型ケミカルリサイクル法を開発することで、一層の環境低負荷素材化を目指した。さらに、近年バイオポリエステルとして見出されたポリチオエステルについても、環境低負荷型プロセスとして期待される酵素合成法の開発を行った。 バイオポリエステルについては、微生物産ポリ(R-3-ヒドロキシヘキサン酸)等ついて研究を行い、有機溶媒中リパーゼにより高選択的に相当する環状オリゴマーへの変換を達成した。これらの環状オリゴマーを原料として物性制御のために各種ラクトンおよび環状カーボネートとの共重合による新規コポリマーを合成し、合目的の物性を得ることができた。ポリ(L-乳酸)については、粘土鉱物であるモンモリロナイトにより効率的にオリゴマー化が進行することを見出した。この様にして得られた乳酸オリゴマーは、固相重合により容易に再重合し、分子量10万以上のポリ乳酸が再生されることが確認された。これらのことから、バイオベースポリマーのケミカルリサイクルシステムへの道が拓かれたと言える。一方、ポリチオエステルについても、メルカプトカルボン酸をモノマーとして酵素法により重合を行い、分子量数万のポリチオエステルが効率よく得られることをはじめて見出した。得られたポリチオエステルは相当するオキソエステル体に比べて高融点と耐有機溶媒性が認められた。
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Research Products
(8 results)