2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNAポリイオンコンプレックス薄膜の電気伝導機構の解明と光電子デバイスへの応用
Project/Area Number |
15350138
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Research Institution | Chitose Institute of Science and Thchnology |
Principal Investigator |
今井 敏郎 千歳科学技術大学, 光科学部, 助教授 (80184802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 千波矢 千歳科学技術大学, 光科学部, 教授 (30283245)
小山 珠美 昭和電工(株), 研究開発センター, 主席研究員
雀部 博之 千歳科学技術大学, 光科学部, 学長(教授) (20015126)
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Keywords | DNA / 塩基 / 導電性 / 有機LED / DNA-CTMA |
Research Abstract |
DNAの二重らせん構造内はπ電子を多く持つ4種類の塩基(Adenine, Thymine, Guanine, Cytosine)が密に重なり合っていることからDNAの電子移動媒体としての可能性が示唆され,導電性や有機半導体材料としての可能性について活発に議論されている.しかしながら,DNAの複雑な構造により未だ決定的な結論が出されていなかった。そこで,本研究ではDNAの導電性を評価するために,DNA脂質複合体であるDNA-CTMA(Hexadecyl-trimethylammonium Chloride)薄膜を用い,サンドイッチ形デバイス構造を用いてDNAの導電性評価を行った.また,ダブルヘテロ型有機LEDのホール輸送層,発光層,電子輸送層に用い導電性及び発光特性を評価しDNAの有機半導体材料としての可能性を評価した.その結果,DNA-CTMA薄膜は本質的にホールも電子も輸送するバイポーラ性を有することが分かった.さらに,DNA-CTMAをホール輸送層に用いたダブルヘテロ型有機LED素子において,最大EL量子効率,ext〜7.0±0.2%の高効率発光が得られ,DNA-CTMAはホール輸送層として適していることが分かった.さらに,より基本的なDNAを構成している4種類の塩基(Adenine, Cytosine, Guanine, Thymine)単層蒸着膜についても同様の評価を行った.その結果,塩基蒸着膜にも導電性があることが分かった.DNAは有機半導体的な導電性を有しており,DNA薄膜に適切な注入電極を配置し106V/cm程度の電圧を印加することにより電極からDNAへ電荷が注入され,DNA層内をキャリヤが移動できることを明らかにした.
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Research Products
(1 results)