2004 Fiscal Year Annual Research Report
原料分子およびナノ結晶場制御によるAlNおよびAlGaN厚膜エピタキシー
Project/Area Number |
15360004
|
Research Institution | National University Corporation Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
纐纈 明伯 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (10111626)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒川 義裕 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (90327320)
|
Keywords | AlN / HVPE / 厚膜エピタキシャル成長 / 原料分子制御 / ナノ結晶場制御 / AlGaN |
Research Abstract |
本研究では、HVPE(ハロゲン系気相成長法)を用いた厚膜エピタキシーによりAl系窒化物半導体(AlNおよびAlGaN)の厚膜基板結晶作製のための基礎研究を行った。特に、平成16年度に行った、研究内容および成果を下記に示す。 (1)Al系HVPEの確立:通常、Al系のHVPEには大きな困難さを伴う。本研究の独創的な2つの手法(原料分子制御およびヘテロ界面でのナノ結晶場の制御)により、この困難さを打開する新しいHVPE法を確立した。 (2)初期基板の選定:サファイヤを初めとする種々の初期基板候補があるが、初期基板表面の原子配置を制御したナノ結晶場を用いる最適な初期基板の探索を行い、サファイヤに加え、AlNテンプレート基板結晶、Si結晶上で結晶成長が可能なことを明らかにした。これらは、全て初期基板結晶最表面の原子配置制御(ナノ結晶場制御)を用いて行った。 (3)原料分子制御法により、Al原料成分を優先的にAlCl_3として成長部に輸送できることを明らかにした。これにより、石英反応管を腐食しないAl系の新しいHVPE法が確立できた。 (4)実際にAlNの厚膜エピタキシャル成長を行い、新しい原料分子制御法により高品位のAlNの成長を世界で始めて成功した。 (5)AlGaN三元混晶のHVPE成長の可能性を探るため、Al原料分子およびGa原料分子を各々AlCl3およびGaClとしたHVPE成長の熱力学解析を行い,キャリヤガス中の水素濃度を10%以下にすることにより、全範囲でAlGaNの組成制御が可能なことを示した。
|
Research Products
(7 results)