2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360007
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
種村 眞幸 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (30236715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 洋 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (10314072)
種村 榮 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (10324469)
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Keywords | ナノ材料 / 半導体 / イオン衝撃 / スパッタリング / Si(シリコン) / C(炭素) / ナノワイヤー / ナノファイバー |
Research Abstract |
a)Si基板上でのナノ構造成長条件の確立:発現するナノ構造のサイズ、結晶構造、成長速度と基板温度、触媒金属粒子供給速度(D)とスパッタ速度(S)との相関を明らかにすべく、イオン入射角45゜の場合について、種々の条件で、触媒金属粒子を供給しつつSi表面のイオンスパッタを行った。その結果、S値一定の条件下では、形成される形状はD値に依存して様々に変化し、また、形態発現のS/D閾値は試料温度の上昇と共に増加することが明らかにされた。 b)カーボンナノワイヤーの室温成長:C基板で同様の実験を行った所、最適スパッタ条件下では、円錐状突起の先端からCナノワイヤー(CNW)が室温でも成長することが明らかにされた。CNWの直径は20-50nm、長さは10μmに及ぶものも形成された。結晶構造は中空の無いアモルファス構造であった。数密度2.5x10^5mm^<-2>以上の高密度合成も可能であった。また、任意の基板上にC膜を堆積し最適スパッタを行うことで、任意の基板上へのCNWの室温合成が可能であった。従来、カーボンナノチューブ(CNT)、CNW(カーボンナノファイバーとも呼ばれる)の合成には500℃以上の合成温度が必要とされてきたが、本研究のイオン衝撃法は、従来の合成手法とはその合成原理を全く異にし、室温大量合成が可能であることから実用上極めて有用で画期的手法である。 C)ナノワイヤーの物性計算及び物性測定(応用探索):1次元ナノ材料の電子デバイスへの応用をにらみ、電界電子放射特性の理論解析を行うと共に、Si基板上に形成された高密度CNWについて、その電界電子放射特性を測定し、高温合成CNTと遜色ない値が得られた。本スパッタ手法によるCNW合成は室温プロセスであることから、フラットパネルディスプレイ等への応用が強く期待される。
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Research Products
(22 results)