2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平山 博之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60271582)
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Keywords | ナノ島 / 量子閉じ込め / 銀 / シリコン表面 / 光第二高調波発 / 走査トンネル顕微鏡 |
Research Abstract |
1.低温STMユニットの設計、作成、性能評価: 本科学研究費補助金により、液体ヘリウム温度まで冷却可能であり、また現有超高真空実験装置との間の試料・探針移動を可能とする移動機構を持った低温STMユニットの設計、作成を行った。その性能評価として、グラファイト、Si(111)7x7およびSi(111)√3x√3-Ag表面の観察を行い、液体ヘリウム冷媒使用時には10K、過冷却した液体窒素冷媒使用時には68Kにおいてそれぞれ良好な原子分解能像が観測されることを確認した。またその冷却温度、分解能を評価した。 2.室温でSi(111)7x7表面上に成長したAg薄膜内の界面垂直方向量子準位のSHGによる検出、およびこの時のAg薄膜高さ分布のSTMによる評価: 室温でSi(111)7x7表面上にAg成長する過程における表面光第二高調波発生(SHG)における強度振動の観察と、Ag薄膜内電子のΓ-L方向への量子化に関するtwo-band modelによる理論計算により、SHG強度振動ピークはAg薄膜内で界面垂直方向に量子化されたAg spバンド起源のn=1量子準位から、フェルミ準位上0.35eVの界面局在準位への1光子共鳴によるものであることを明らかにした。また、この時発生したAg島高さを導入したSTMユニットを用いて正確に評価した結果、発生したAg島高さには5ML程度の範囲の膜厚分布を持ち、この分布はSHG強度振動におけるピークのブロードネスに反映されていることが判明した。 3.低温蒸着+室温アニールによる均一高さAgナノ島発生の確認: 導入したSTMユニットを用いて、180KでSi(111)7x7表面にAgを蒸着し、これを室温までアニールした場合、表面には均一高さを持ったAgナノ島が発生することを、STMによる高さ分布解析により明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Hirayama, A.Yamazaki, T.Kawata: "Changes of optical second harmonic generation intensity during Ag deposition on Si(111)7x7 and Si(111)√3x√3-AG surfaces"Surface Science. 532-535. 922-927 (2003)
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[Publications] H.Hirayama: "Confinement of One-Dimensional Electrons in Dimer Row Segments at Ge/Si(001) Surfaces"Science & Technology of Advanced Materials. 5(印刷中). (2004)