2004 Fiscal Year Annual Research Report
アゾベンゼン高分子材料の光ナノ構造制御と回折光学素子への応用
Project/Area Number |
15360025
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
谷田貝 豊彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (90087445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 雅英 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教授 (30150874)
COLE James B 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (20280901)
安野 嘉晃 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助手 (10344871)
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Keywords | 表面レリーフ / アゾベンゼン / FDTD法 |
Research Abstract |
本研究では,フォトニック結晶に代表されるナノ構造を高分子材料に導入し,光波モードの究極的閉じこめ制御により,高効率な新規機能を発現させ,この材料の回折光学素子への応用のための基礎的実証研究を行う.まず、アゾベンゼン高分子膜の表面レリーフを利用した新しい機能型回折光学素子(ブラッグ回折光導波路)の基礎実験と特性解析を行った。また光散乱特性の制御が可能な拡散板の作成とそのレプリカ作成も試みた。次に、われわれが発見した電場印加による増感(表面レリーフ深さの増大)技術をこの素子に適応することを試みた.この増感現象は,出来たナノ構造を事後に帯電の操作によって制御できる新しい加工技術に道を開くもので,現象の機構解明と加工の最適化も併せて研究した.増感機構を用いて光拡散特性が制御できることも見いだした。 さらに,表面レリーフ構造の発現メカニズムの解析もすすめ,数値的なモデルにより,レリーフ形成の基礎特性の解析を進めた.このモデルを使って,近接場光学による表面レリーフの書き込みの特性解析も行った. またこの表面レリーフ構造を利用した2次元フォトニック結晶構造を作製し,ブレーズ型の光回折デバイスやホログラム素子としての応用も検討した.さらに,二光子吸収による屈折率変調などを用いた光書き込みによるナノ構造制御技術を用いた3次元構造ホログラム(体積型計算機ホログラム)の作成とその設計手法(FDTD法)の開発をはじめた.また、三次元像の再生のための計算機ホログラムの設計法の研究も進め、通常の非レーザー光照明下の3次元物体のホログラム計算法の研究も始め、コンピューターシミュレーションによる原理確認を行った。今後は、アゾベンゼン高分子への書き込みも試みる。
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Research Products
(8 results)