2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360043
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
室田 一雄 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50134466)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 明久 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50217189)
岩田 覚 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (00263161)
塩浦 昭義 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10296882)
松浦 史郎 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 学術研究支援員 (00332619)
土村 展之 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態) (20345119)
|
Keywords | 離散最適化 / 凸関数 / 非線形計画 / 双対性 / 劣モジュラ関数 / マトロイド / アルゴリズム / 数理計画 |
Research Abstract |
本研究の目的は,経済学,システム工学,オペレーションズ・リサーチ,最適化理論,アルゴリズム理論などの広汎な分野における基礎的諸問題に関わる離散構造を,離散凸性という横断的視点から整理し,「離散凸」という新しいパラダイムを確立することにある.この目的の実現のため,本年度は以下のような研究を行った. ・離散双対性に関わる最適化問題,とくに,M凸関数を目的関数に含む劣モジュラ流問題に対して,容量スケーリング手法に基づくアルゴリズムを提案した.M凸劣モジュラ流問題に対し,提案したアルゴリズムはこれまでで最良の時間計算量をもつ. ・整数計画問題に対する新たな厳密解法として近年注目を浴びている整数基底法を,離散凸解析の理論を踏まえて非線形目的関数をもつ問題に拡張を試みた.とくに,関数の差分がある種のsuperadditivityをもつような非線形関数のクラスを考え,このクラスの関数がよい最適性条件をもつことを証明した. ・離散凸解析の枠組みとは独立に研究されてきたmultimodularityという概念が,実質的にL凸性と等価な概念であることを示した.この結果をふまえ,整数格子点上で定義されたmultimodular関数に対する離散分離定理などの諸性質を導いた. ・2次のM凸関数とtree metricの間の密接な関係を示した.より具体的には,2次のM凸関数のヘッセ行列の族は実質的にtree metric matrix(にマイナスを掛けたもの)であることを証明した.
|
Research Products
(6 results)