2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360044
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金山 寛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90294884)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 清次 九州大学, 情報基盤センター, 教授 (40264965)
鈴木 厚 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助手 (60284155)
田上 大助 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40315122)
荻野 正雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 学術研究員
|
Keywords | 領域分割法 / 大規模問題 / 渦電流問題 / 熱対流問題 / ストークス方程式 / 共役勾配法 / BDD法 / 超並列計算 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである. 1.有限要素法を用いた大規模磁場問題の数値計算 磁気ベクトルポテンシャルAと電気スカラーポテンシャルφを未知関数とするA-φ法を用いた,時間調和な渦電流問題に対して階層型領域分割法を適用し,並列環境におけるこの手法の有効性を示した.また,用いた階層型領域分割法を磁気ベクトルポテンシャルAを未知関数とする非線形静磁場問題へも適用し,その有効性の検討を行なった. 2.前処理付き反復法の性能評価 種々の前処理(2段階ブロックヤコビ型,近似逆行列型,ロバスト不完全コレスキー不完全分解型)つきのBiCG法タイプの反復法および共役勾配法を研究し,それらを実際の応用問題に適用し性能評価を行なった. 3.BDD法の離散化ストークス方程式への適用 バランシング前処理付き部分構造反復法(BDD法)を安定化有限要素近似による離散化ストークス方程式に適用した.圧力に連続要素を用いるP1/P1安定化近似に対してアルゴリズムを構築した.また,剛体回転自由度を含む解も扱えるよう疎空間の構成方法を変更した. 4.熱対流問題の有限要素法の誤差評価 物理係数が温度に依存する熱対流問題に対して有限要素解析を行なった.その結果,実際計算で用いる係数の近似を行なった場合を含めて最適な誤差評価を得た.また,得られた結果を用いてガラス溶融炉の問題に適用し,解析を行なった. 5.大規模構造解析に対するBDD法の高効率化 不完全BDD法を開発し,本来のBDD法が持つ高い収束性を維持したまま並列性能を向上させた.また開発した手法を用いて,数千万自由度規模の動的構造解析を実現した.
|
Research Products
(11 results)