Research Abstract |
本研究は熱移動を伴う高濃度固気二相流内の流動現象を解析するための数値解析コードの開発を目的とした,個々の粒子レベルでの熱移動モデルを開発するため,赤外線サーモグラフィーを利用した層内粒子温度分布計測を行い,数値解析結果と比較した,実験および数値解析について,以下にそれぞれ具体的な研究実績をまとめる. 実験 2次元流動層内の粒子温度分布を計測するための実験装置を作製した,赤外線サーモグラフィーで層内温度を計測するため,赤外線の透過率が高いスピネルガラス(11.6cm×11.6cm)を窓材として用いた,高温の空気を流すため,流動層部分にはガラスを,それ以外の部分にはアルミニウムを用いて装置を作製した.接着剤も高温に耐えるものを選んだ.層全体の伝熱特性に及ぼす粒子物性の影響を調べるために,粒子としてガラスとアルミニウムの2種類の球形粒子を用いて結果を比較した. 50℃および100℃に加熱した空気を流動層内に流入させ,流動状態にある粒子の層内温度分布を調べたところ,アルミニウム粒子に比べてガラス粒子の方が温度変化が大きいことが確認された,また,流動層全体としての伝熱特性に関しては,粒子間の熱移動の影響は小さく,粒子-流体間の熱交換や粒子対流による熱移動が支配的であることが確認できた. 数値解析 実験の結果より,粒子間の熱移動は無視し,粒子-流体間の熱移動のみに関してモデリングを行った,定量的な一致にまでは至らなかったが,定性的には数値解析と実験とで一致する結果が得られた,また,本数値解析コードの流体抵抗力モデルに関して,より現実的な問題に適用するために,粒径分布がある場合のモデリングを行った.
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