2004 Fiscal Year Annual Research Report
瞬時圧力場のイメージングに基づく非平衡乱流場の圧力相関モデル
Project/Area Number |
15360100
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小尾 晋之介 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (80233609)
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Keywords | PIV計測 / 乱流モデル / せん断乱流 / レイノルズ応力 / 乱流拡散 / 変動速度-圧力相関 / 圧力拡散 / 瞬時圧力勾配 |
Research Abstract |
本研究はレイノルズ平均法乱流モデル(RANSモデル)の枠組みでの圧力変動を含む相関項のモデル構築を目的として、粒子画像流速計(PIV)による速度場情報から瞬時の圧力分布を求め、乱流等計量を評価した。ここで取り上げる圧力場のイメージング手法は、前年度までに様々な鈍い物体周りの一様流中におかれた角柱周りの流れと、2つの非流線型断面の柱状物体周りの流れの計測を通じてある程度の評価ができている。 本年度は、流れに直列に2つの物体を置いた際に、上流側の物体から周期的に放出される渦が下流側物体に衝突する際にもたらす著しい速度変動を、圧力変動との相関の見地から検討した。その際、上流側物体表面で静圧変動を計測し、取り出された周期的な変動成分を利用して、PIVで計測した速度場に位相平均処理を施した。前年度末に導入したファイルサーバー、計算サーバーを利用し、一回の実験で約40GBのデータ処理が可能となっているため、サンプル数を十分に設定することで精度の高い統計演算処理を行うことができた。 計測結果から、速度-圧力勾配変動の相関が、流れに垂直方向のレイノルズ応力成分の輸送方程式中で特に顕著な値を示すこと、下流側物体に衝突する流線とよどみ圧力の相関がその原因であることを見出した。また、新年度はより普遍的な知見を得ることを目的として、正方形断面を有する2本の角柱について同様の実験を行い、定性的には物体の形状によらない結果となることを確かめた。 一方、2本の角柱周りの流れについてDNSを実行し、実験とほぼ同様の結果を得ることができた。ただし、実験と同等のレイノルズ数で実行することは不可能であり、今後も実験と数値シミュレーションを相互に組み合わせたアプローチが必要である。
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Research Products
(3 results)