2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノバブルの生成特性に及ぼす温度場影響の解明と高機能低環境負荷洗浄技術への応用
Project/Area Number |
15360117
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Research Institution | NATIONAL INSTITUTE OF ADVANCED INDUSTRIAL SCIENCE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
矢部 彰 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 主任研究員 (40358221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾 信博 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, グループ長 (20356380)
竹村 文男 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 主任研究員 (20313041)
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Keywords | ナノバブル / 洗浄効果 / 表面張力効果 / 超音波キャビテーション / 微粒子汚れ / 過飽和溶存気体 / ウエハ洗浄 / 衣類洗浄 |
Research Abstract |
ナノバブルの発生特性に対する温度影響に対しては、低温ほど発生量が増加した。これは、溶存気体濃度が高くなるため、気体の溶出により発生するナノバブルの発生量が増加したものと考えられる。 また、ナノバブルによる種々の効果を実験するための循環型試験装置を作製し、水中に超音波を付与することにより発生する微小気泡・ナノバブルを用いてウェハー上の微粒子汚れの洗浄、JIS規定の湿式汚染布への洗浄効果、及び大腸菌、酵母菌、枯草菌芽胞への殺菌効果を検証する実験を行い以下の結論を得た。 (1)超純水に周波数850kHzの超音波を付与することにより、直径500〜1000nmの気泡が10ml当たりおよそ8000個発生させることができた。 (2)粒径50nm程度のアルミナ研磨剤の微粒子を付着させたシリコンウェハーに、ナノバブルを含む超純水を衝突噴流として当てることにより、超純水ジェットのみ、マイクロバブルを含んだ超純水ジェットでは洗浄できないアルミナ微粒子を面積割合でおよそ92%、体積割合でおよそ99%除去することができた。 (3)JIS規格で規定されている湿式汚染布にナノバブルを含む超純水を衝突噴流として当てることにより有意な洗浄効果を示した。その洗浄率は最大で7.2%となった。 (4)生理食塩水中の菌にナノバブルを含んだ超純水を付与することによって、大腸菌に対して殺菌効果を持つ事を示した。しかし、酵母菌、枯草菌芽胞については殺菌効果を示さなかった。
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Research Products
(3 results)