2004 Fiscal Year Annual Research Report
多モジュール構成からなる自律移動クラスタ機械システムの形態生成・再構成の解明
Project/Area Number |
15360140
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
原 文雄 東京理科大学, 工学部, 教授 (90084376)
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Keywords | 多モジュール構成機械システム / クラスタ形態の機能発現 / 形態自己組織化 / 線状クラスタ機械システム / 自律移動モジュール / 形態生成実験 / 線状クラスタ機械の旋回運動 |
Research Abstract |
1.クラスタ機械システムの形態生成のハードウエアー実機による実証実験 (1)昨年度改良設計と製作した2台の小型自律移動モジュールの増加製作を実施し、20台の小型自律移動モジュールを完成した。これらのモジュールの基本特性は直径200mm、鉤爪付き結合アーム4本、直進速度毎秒200mm、旋回速度毎秒100度である。 (2)20台の自律移動モジュールについてその直進移動性能を計測し、偏角2.5度程度の直進性を有すること、2台のモジュールの結合特性を2台の相対位置ずれとアーム角について実験的に明らかにし、結合成功条件を特定した。 (3)クラスタ形態の自己組織的生成の実験として、3mx3mのアリーナ内に15台のモジュールをランダム配置し、昨年度のコンピューターシミュレーションに用いた2台モジュール結合アルゴリズムを各モジュールに装備して、クラスタ形態の生成実験を実施した。その結果、4台結合が1組、3台結合が1組、2台結合が3組生成されることを実証した。また、クラスタ形態生成実験の過程中に結合の乖離が発生することが判明し、それらを防止するアルゴリズムの改良が必要であることが見出された。 2.クラスタ機械システムの形態生成のコンピューターシミュレーション実験 (1)多体系動力学解析プログラムDADSを利用したクラスタ機械システムの形態生成シミュレータ(自主研究で開発し昨年度改良)を用い、モジュール台数密度を変更して、クラスタ生態生成シミュレーションをさらに実施した。その結果、台数密度の小さい場合は、4台結合や3台結合という少数クラスタが生成されるが、台数密度が大きくなると、長い線状クラスタまたは大きな環状クラスタが生成されることを明らかにした。さらに6角形クラスタや格子状クラスタなど複雑なクラスタ形態を生成するためのモジュールのアーム本数とカスケード方式についての検討を進め、2アームの同時結合が必要であることが判明した。 (2)線状クラスタ機械システムにおける旋回運動(先頭モジュールの一定旋回舵角に対するステップ応答)特性を上記のシミュレーターを用いて検討し、旋回運動の安定領域は、床面との摩擦の大きさと旋回舵角に依存していること、モジュールと床面とのスリップ角度が大きいと安定した旋回運動が発現することなどを明らかにした。
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Research Products
(3 results)