2005 Fiscal Year Annual Research Report
多モジュール構成からなる自律移動クラスタ機械システムの形態生成・再構成の解明
Project/Area Number |
15360140
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
原 文雄 東京理科大学, 工学部, 教授 (90084376)
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Keywords | クラスタ形態機能機械システム / 多モジュール構成 / クラスタ形態の機能発現 / 形態自己組織化 / 線状クラスタ機械システム / 自律移動モジュール / 形態生成実験 / 線状クラスタ形態修復 |
Research Abstract |
1)3アームモジュールによる亀甲状クラスタ形態形成のアルゴリズム骨子構築をした結果、モジュール間の特定の通信プロトコールを必要とし、ランダムな移動・衝突に基づく形態形成は極めて小さい確率であることか予測された。そこで本課題は今後の研究課題とした。しかし、線状クラスタの形態形成特性に関して、モジュール占有面積率と移動距離率についてのシミュレーション検討の結果、(1)線状クラスタの平均形態長さは6-7台。(2)均質なクラスタを形成する上記無次元パラメータが存在する。(3)モジュール相互の衝突時における回転行動と鈎爪結合、その他場合には障害物回避行動というアルゴリズムによる線状クラスタ形成はランダム過程であり、その形成速度評価を定式化した。(4)モジュール結合過程の分析とその発生確率のシミュレーション解析から、線状クラスタ形態形成を効率的に行うアルゴリズムの構築に必要な知見を得た。 2)線状クラスタ機械システムによる荷物運搬タスクのための形態再構成アルゴリズムには、初期形態の分離とサブクラスタの結合の2つの素課程が必要であることを明らかにした。線状クラスタ機械システムにおける分離とサブクラスタの結合過程のDADSによるシミュレーションプログラムを開発し、線状クラスタ機械システムの初期形態への復帰が本研究で開発したランダム衝突に基づくアルゴリズムで可能であることを示し、また自己形態修復を示した。荷物運搬などの与えられたタスクに適するクラスタ形態の再構成法の確立にはモジュール間の通信プロトコールの確立、形態獲得の学習を含め多くの課題があることを示した。 3)小型自律移動モジュールによるクラスタ形態の生成実証実験では、本線状クラスタ形態の形成過程がランダム過程になること、7台程度の長さの線状形態を容易に形成できることを実証した。 4)小型自律移動モジュールによる線状クラスタシステムを摩擦平面アリーナで旋回運動させ、旋回角、移動速度と旋回運動の安定性との既往シミュレーション結果の実証実験を実施中である。 5)小型自律移動モジュールによる形態再構成のための2素過程の実証実験を行い、十分な時間を懸けると、サブクラスタの再結合が可能であることを示す実証実験を実施中である。
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Research Products
(2 results)