2004 Fiscal Year Annual Research Report
有機・無機ナノハイブリッドガラスの新機能性と光電デバイス応用
Project/Area Number |
15360172
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
内藤 裕義 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (90172254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金光 義彦 京都大学, 化学研究所, 教授 (30185954)
松川 公洋 大阪市立工業研究所, プラスチック課, 研究主任
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Keywords | 有機ポリシラン / ゾル-ゲル法 / シリカナノ粒子 / 単電子デバイス / 金ナノ粒子 / サーモクロミズム / 熱光学係数 / ドリフト移動度 |
Research Abstract |
本年度は有機・無機ナノハイブリッドガラス薄膜の作成およびその光電機能性の評価を行い、さらに各種デバイスへの応用を検討した。 新規な有機・無機ナノハイブリッドガラス薄膜として、金ナノ粒子分散ポリシラン薄膜、表面を化学修飾したシリカナノ粒子分散ポリシラン薄膜を開発した。金ナノ粒子分散ポリシラン薄膜では、直径が5nmの金ナノ粒子がランダムに分散しており、その粒径分布の半値幅は極めて狭く、単電子デバイス、非線形光学デバイスへの応用には最適の特長を有していることを見出した。金ナノ粒子分散ポリシラン薄膜の光吸収スペクトルは可視域で金ナノ粒子の表面プラズモンに由来する吸収を有し、そのスペクトル形状は金ナノ粒子分散ポリシラン薄膜のTEM画像から決定した金ナノ粒子形状を用いてMaxwell-Garnett理論より計算したスペクトル形状と良く一致した。 アルキル基で表面を化学修飾したシリカナノ粒子をポリジヘキシルシランに分散させるのみで、昨年度報告したポリジヘキシルシラン-ジルコニアハイブリッド薄膜と同様なサーモクロミズムの抑制現象を見出した。シリカナノ粒子分散ポリジヘキシルシランハイブリッド薄膜の熱光学係数はポリジヘキシルシラン-ジルコニアハイブリッド薄膜のそれよりも小さいものの、シリカの9倍程度の値を示し、熱光学効果を利用した光デバイス(例えば、TOスイッチ、偏向器)に応用できることを示せた。 さらに、フェニル基で表面を化学修飾したシリカナノ粒子をポリメチルファニルシランに分散させたハイブリッド薄膜で、ドリフト移動度が約一桁増大する現象を見出した。これにより感光体や有機薄膜トランジスタの特性を向上させることが可能となった。
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Research Products
(6 results)