2005 Fiscal Year Annual Research Report
クリーン金属アークプラズマを用いた高速ドライ配線技術の開発
Project/Area Number |
15360189
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
榊原 建樹 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10023243)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝川 浩史 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90226952)
|
Keywords | Cu配線 / ドライプロセス / 真空アーク蒸着 / 磁気輸送フィルタードアーク / T-FAD / マルチソースガン / プラズマスキャナー / 大面積成膜 |
Research Abstract |
本研究の目的は,従来の電気メッキによる半導体LSI用Cu配線技術に代わり,真空アーク蒸発法をベースにしたドライプロセスによるCu配線の要素技術を確立することである。真空アーク蒸着法は,真空アーク放電の高温の陰極点によって固体金属を蒸発させ,雰囲気ガスを必要とせず高エネルギーのイオンを発生させる方法である。しかしながら,陰極点からは固体金属陰極の微粒子,いわゆるドロップレットが発生する。このドロップレットが膜に付着すると膜質が均一でなく,また,配線溝にもCuの埋め込みができなくなる。そこで,申請者らが開発したT字状磁気輸送型フィルタード真空アーク蒸着装置(T-FAD)を適用する。目標は以下のとおりである。 (1)現在のメッキ法の少なくとも2倍以上のCu膜成膜速度を達成するイオン源の開発。 (2)均一膜厚分布を持つ大面積成膜を実現する技術の開発。 (3)本提案手法によって得たCu膜の導電率。 (4)膜質分析による導電率の学術的解明と導電率向上のための技術指針。 (5)ボイドフリー埋め込み技術・過剰積上げ抑止技術の確立と細線埋め込みへの指針。 本年度は,従来のT-FAD装置ベースとしたマルチガン(2源カソードソース)タイプのフィルタードアーク発生装置を完成させ,その特性評価を行った。その結果,新型フィルタードアーク蒸着装置は,十分な成膜速度および成膜面積を実現することができた。しかしながら,成膜速度が速すぎることに起因して,基板温度の上昇が激しく,基板を冷却する必要があることがわかった。
|
Research Products
(6 results)