2003 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶無損失直角曲がり光導波路の設計と試作に関する基礎研究
Project/Area Number |
15360193
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
生野 浩正 熊本大学, 工学部, 教授 (80040400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 明良 熊本大学, 工学部, 助教授 (60302650)
久保田 弘 熊本大学, 衝撃・極限環境センター, 教授 (20170037)
矢田 粲 熊本大学, 医学部, 教授 (90040435)
中 良弘 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30305007)
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Keywords | フォトニック結晶 / 曲がり導波路 / 分岐導波路 / 光回路素子 / 多次元Wave Digital Filter原理 / 時間領域差分法 |
Research Abstract |
本年度は、フォトニック結晶光導波路を製作するためのノウハウの蓄積および製作のため設計パラメータ同定用シミュレータの構築を行った。解析手法はウェーブディジタルフィルター原理に基づく時間領域差分法を用い、計算領域端に必要となる吸収境界条件はPerfectly Matched Layer (PML)吸収境界を用いた。本システムを利用して2次元フォトニック結晶で構成される光導波路、鋭角曲がり導波路、分岐導波路の特性解析を行った。始めに光導波路のシングルモード領域を求めるために、導波モード解析を行った。ここでは、導波路中の前進波と後進波の結合によりカットオフ領域が生じることを示し、その結果シングルモード帯域が現れることを確認した。次にこのシングルモード領域で動作するマイクロキャビティを利用した曲がり導波路、分岐導波路の解析を行った。曲げ部/分岐部にポテンシャル障壁として結晶を配置することでマイクロキャビティを構成し、共鳴トンネリング現象により曲げ/分岐部からの反射波が無くなる周波数帯域が現れることを示した。また、マイクロキャビティ単体の特性を調べることで無損失な光路変換および分岐の動作周波数が調整可能であることを示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Ikuno, Y.Naka: "Analysis of Characteristics of Optical Waveguide Devices Constructed by Two-Dimensional Photonic Crystals"Extended Papers Proceedings of 2004 Progress in Electromagnetics Research Symposium. 619-622 (2004)
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[Publications] 中 良弘, 生野浩正: "共振器を有する2次元フォトニック結晶光回路素子の特性解析"電気学会電磁界理論研究会資料. EMT-03-86. 13-18 (2003)
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[Publications] 中 良弘, 生野浩正: "共振器を利用した2次元フォトニック結晶光回路素子の特性解析"電子情報通信学会技術報告. OPE2003-145. 13-18 (2003)
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[Publications] 中 良弘, 生野浩正: "フォトニック結晶分岐導波路の特性解析と設計"2004年電子情報通信学会総合大会論文集. SC-1-5. S33-S34 (2004)