2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360199
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
長谷川 孝明 埼玉大学, 工学部, 助教授 (00189531)
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Keywords | 逆GPS方式 / ポジショニングシステム / 測位システム / 2.4GHz無線信号 / スペクトル拡散信号 / CP-FSK / 相関処理 |
Research Abstract |
逆GPS方式ポジショニングシステムは、本報告者が発明人の一人となり米国で特許が成立している。また、その原理も広く認知され始めているが、実験的検討はほとんど行われていない。 ここでは、昨年まで作成した実験システムの送受信モジュールを改造し有線ケーブルおよび無線での実験を行った。 昨年のシステムで行った実験で、送受信モジュールは受信シンボル復調タイミングの精度の大幅向上が必要であることが明らかになった。また、その際に伝搬遅延時間差を検出する相関器出力は振幅変動や雑音の影響を受けにくく、遅延時間差によってのみ変化するような回路である必要がある。 この題をクリアするため、送受信機においてジッタが可能な限り発生しない回路を構成し、復調出力が受信信号に影響を受けず、相関処理の出力は遅延時間差のみを正確に反映するように、位相が連続なFSK(CP-FSK)を変調方式とするポジショニングシステムに改造した。 この新たなCP-FSKの送信機をユーザの発信機として用い、受信機を昨年までの相関器のフロントエンドに用い、相関器より後段の部分は昨年の処理システムを用いて実験を行った。 有線ケーブルを利用した仮想空間の実験では、Sカーブの測定を行いシステムの動作確認およびパラメータの決定を行った。また決定したパラメータを元に、10m×10m×3mの仮想的な3次元空間で測定評価実験を行い、測位精度が40cm〜90cmの結果を得た。さらに誤差の大きさがGDOP(幾何学的測位劣化度)に対応していることを確認した。CP-FSKを用いた本方式では、振幅の変動やビットの反転の影響やを受けることなく、ビット列を復調し、べースバンドで相関を取ることにより到来時間差を安定的に検出できることを確認した。 無線での実験では、有線と同様の10m×10m×3mの実フィールドでの実験を行い、測位精度が80cm〜2mの結果を得た。
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Research Products
(2 results)