2004 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域(UWB)無線システムの周波数共用問題の対策技術に関する研究
Project/Area Number |
15360202
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Research Institution | YOKOHAMA NATIONAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
河野 隆二 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90170208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 宏之 独立行政法人情報通信研究機構, 主任研究員 (80358952)
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Keywords | UWB(Ultra Wideband) / UWB無線システムの周波数共用問題 / Inpulse Radio / 超広帯域アンテナ技術 / 超広帯域無線通信技術 / 干渉抑圧・除去 / 電波の有効利用 |
Research Abstract |
UWB(Ultra Wideband)無線システムは、1nsec以下の超短時間インパル波を用いるために、典型的には3.1GHzから10.6GHzの7.5GHzの帯域幅が非常に広帯域な周波数スペクトルを使用して通信や測距離等を行うシステムである。そのために周波数ホッピングやOFDM技術等を用いた既存無線通信システムばかりでなく、UWBシステムの超広帯域内で利用されている既存の電波天文、医療無線、GPS利用システム、航空システム等との与干渉・被干渉が大きな問題になる可能性が高い。このような状況を鑑み、マイクロ波からミリ波帯に到る周波数帯を使用した、近距離で超高速データ伝送が局所的なエリアで伝送可能なUWB無線システムの特徴および特性を明らかにして、既存システムと周波数共用が可能となる技術を確立し、電波の有効利用に資することを目的としている。本年度は、前年度に引き続き、UWB無線システムと周波数共用する他無線システム共存下における干渉抑圧・除去方式の基礎検討を行った。前年度の結果を踏まえ、UWB送受信器構成のために、マルチパス伝搬環境下におけるパルス符号間干渉低減を図ることのできる超高速パルス信号処理技術の検討を進め、これらを一体化した送受信器のモジュール化を進めた。更に、総合通信実験を行うために、UWB無線送受信器およびこれに接続する周辺機器の整備を行った。次に実環境下における高速データ伝送実験を行い、広帯域スペクトルを使用するUWB近距離システムのパラメータを決定し、電波の有効利用に資する技術としてまとめた。 具体的には、(1)UWB無線システムが干渉を与える既存システムのモデル化、(2)UWB無線システムが与える干渉を軽減・除去する方式考案および干渉環境の理論解析、(3)マルチパス伝搬環境下におけるパルス符号間干渉低減信号処理方式の考案と解析、(4)UWB無線システムが与える干渉の軽減・除去対策技術の総括等を行った。
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Research Products
(96 results)