2005 Fiscal Year Annual Research Report
クーロン摩擦を受ける高コンプライアンスな機械システムの運動解析と制御
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15360222
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青島 伸治 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60013710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藪野 浩司 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60241791)
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Keywords | 劣駆動 / コンプライアンス / 非線形 / 係数励振 / ロボット / マニピュレータ / 柔軟アーム |
Research Abstract |
昨年度に,明らかになった高コンプライアンスなシステムに対する,微小なクーロン摩擦の影響をさらに検討し,本年度はそのようなシステムの位置決め制御の可能性について検討した.対象としたモデルは両端単純支持梁であり,軸方向高周波加振によって,分岐点近傍において,回転部分を持つ支持点でのクーロン摩擦の影響が低減され,さらに分岐点が移動し,分岐の非線形特性が超臨界ピッチフォーク分岐から亜臨界ピッチフォーク分岐に変化することを実験的に明らかにした.なお,高コンプライアンスな状態でもクーロン摩擦の影響がほとんど現れない,両端固定支持の場合も同様な分岐現象の変化が観察された.さらに,高コンプライアンスなリンクが,微小重力の下で座屈した場合のリンクの位置決め制御法を提案した.リンクを軸力を受ける梁とみなし,運動方程式を導出した.特異摂動法を利用して平均化を行い解析的近似解を求めた.その結果から分岐図を描いた.安定な平衡状態を利用してリンク先端の位置決め制御法を提案し,実験によりその有効性を検討した.最後に,高コンプライアンスなロボットハンドを理論的に提案した.コンプライアンスの高さから対象物に対する衝撃が十分低く抑えられる点が特徴である.高周波でハンドの支持部分を加振すると,その振幅と振動数に依存してハンドの位置が変化し,対象物を把持できる構造であり,ロボットのみならず様々な把持作業を行う機械システムに広く応用が可能である.
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Research Products
(1 results)