2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360225
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮崎 文夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20133142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
升谷 保博 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80219328)
西川 敦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20283731)
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Keywords | 運動制御 / 入出力マップ / LWR / 多項式ベース学習制御 / Direct ILC / 状態予測 / 動作生成 |
Research Abstract |
「人間とほぼ同等の技能を有する卓球ロボットの実現」を通し、「技能を要するリアルタイム運動制御問題に対する一般的な手法の導出」を目指した研究を行い、以下の結果を得た。 1.ラケット自由度の拡張 ロボットに人間の肘に相当する機構を付加してラケットの自由度を増やし、打ち返し可能なボールの速度やコースを拡大した。ラケットの運動パターンは、高精度3次元位置センサ3SPACE FASTRAKを用いて計測された人間の肘とラケットの3次元位置から抽出された人間の動作パターンの解析結果に基づいて決定した。また目標運動パターンを精度良く生成するために、本研究を通して開発した「多項式ベース学習制御手法」及び「Direct ILC手法」を適用した。 2.技能を要するリアルタイム運動制御の新しいアプローチの導出 本研究を通し、状態予測と操作コマンド決定の2つの問題を入出力マップによって解決するアプローチの有効性を確認した。また具体的な手法として、(1)ロボットを主体としてこれら2つの問題を融合的に解決する手法、(2)ロボットを主体としてこれら2つの問題を個々に解決する手法、(3)人間の動作に基づいて間接的にこれら2つの問題に対処する手法を提案した。(1)は、「ミラー則」と呼ぶラケット操作のための視覚フィードバック制御が核となる。(2)は、高速動作を正確に実現する制卸コマンドを学習結果に基づいてリアルタイムで生成する「Direct ILC(Iterative Learning Control)」の活用がポイントとなる。また(3)は、マスタースレーブ方式によって人間がロボットを操作したときの操作コマンドを記憶し、ラケットの操作パターンやタイミングの決定に利用する点が特徴である。これらの手法を試作した卓球ロボットを用いて詳しく検証し、技能を要するリアルタイム運動制御の新しいアプローチとなり得ることを確認した。
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Research Products
(2 results)