2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360271
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Research Institution | Civil Engineering Research Institute of Hokkaido (CERI) |
Principal Investigator |
渡邊 康玄 独立行政法人北海道開発土木研究所, 寒地水圏研究グループ寒地河川チーム, 上席研究員 (00344424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 彰司 独立行政法人北海道開発土木研究所, 寒地水圏研究グループ環境保全チーム, 上席研究員 (20414162)
長谷川 和義 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70001328)
中村 太士 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (90172436)
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Keywords | 河川環境 / 蛇行復元 / 標津川 / 河道変化 / 湾曲河道 / 2way河道 / 河道変化モデル / レストレーション |
Research Abstract |
研究対象である標津川大草原橋下流における旧川蛇行復元手法において,先行する並列通水方式試験地の現地調査等から,治水・自然環境の視点から,現直線河道・旧蛇行河道並列通水方式(2ウエイ案)が有力視される結果を得た.これを基に,以下の検討を行った. 1.中規模河床波が形成される河道の河岸浸食を再現するための水理模型実験手法を行うにあたり最適な河岸・河床形成材料を試験地の実測データを基に選定を行った.その結果,比重が通常よりも軽く弱い粘着性を持つ材料が最適であることを見出した.また,模型の水理量と現地の水理量との関係をデータの比較により検討し,河岸侵食の進行速度から模型の時間縮尺を明らかにした.現直線河道の法線について護岸を撤去した場合でも蛇行が進展せず直線的な形状を維持することを既往の検討結果と水理実験から明らかにした.さらに,河道内植生に関する水理機能を明らかとするため,洪水時に調査を実施し計画上での河道内植生の取り扱いを明確にした. 2.現地踏査により旧川位置と直線河道の形状の関係から合流部および分流部の最適な法線形状を明らかとした.また,先行する並列通水方式試験地にて重要問題となっている合流部河床低下に関し,以下の方法を開発した.(1)ポテンシャルモデルによる合流部の流速分布解導出,(2)流線湾曲に伴う2次流算定により底面流速および底面剪断力予測,(3)流砂量分布の算定,(4)流砂連続式により河床変動量算定.試験地における流速分布計測結果との照合では,(1)(2)の理論値はおおむね実測値に近く,合流部の推定平均河床低下量は2.5mm/日(流量12.5m3/sに対し)となった.並列通水方式を採用する揚合,合流部の河床低下は無視できない影響をもたらす. 3.蛇行復元後の自然環境の予測を目的として,再蛇行河道に形成された水衝部に倒木を投入し、魚類の反応を調査した。解析には、充分な観測個体数が得られたサクラマスを用いた。倒木を投入した水衝部では、倒木のない水衝部(または、相対的に水深の深い場所)よりも、「多様な齢級」且つ「高い密度」でサクラマスが観測された。さらにサクラマスは、倒木によって創出された多様な環境を各齢級で使い分けていた。魚類個体群の保全を考えるとき、生活史段階に応じた生息場を保全することが必須である。倒木は魚類個体群の生活環を保全する上で一つの有効な手段と考えられる。 4.河跡湖である旧川において環境負荷物質の収支調査を行うとともに水質予測モデルを構築し,その再現性を確認した.また,湿地における地下水位予測モデルを構築し,河川水位の変化に伴う河川近傍の地下水位変化の影響特性を明らかにした.
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Research Products
(6 results)