2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷を考慮した信号パラメータ最適化ツールの開発と検証
Project/Area Number |
15360282
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉井 稔雄 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90262120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 雅夫 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50183322)
織田 利彦 松下電機産業(株), SIグループ, 技術部長(研究職)
堀口 良太 (株)アイ・トランスポート・ラボ, 代表取締役(研究職)
菊池 輝 京都大学, 工学研究科, 助手 (00343236)
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Keywords | CO2排出量 / 交通シミュレーション / 信号制御最適化 / 車両感知器 / プローブカー |
Research Abstract |
信号制御を最適化する際には,多くの場合,信号による遅れ時間の最小化に主眼がおかれ,排出ガス量を最小にするという観点での最適化については,それが遅れ時間最小化とほぼ同じ制御であるだろうという考えもあり,ほとんど考えられてこなかった.しかしながら,今後は環境問題への配慮を重視した交通制御の必要性が高まっている.そこで,本研究では,プローブカーとどこにでも持ち運びが容易かつ設置・除去が容易な簡易車両感知器を利用した,環境負荷を考慮した信号パラメータ最適化ツールの開発を行い,1)計測される交通データの精度の検証,2)上記データを利用して交通状況を再現するシミュレーションモデルの開発,3)プローブデータ等を用いてCO2排出量を計算する方法論を確立,4)構築したツールを利用した場合のCO_2削減量について実データに基づいた定量的な評価を行った. 1)計測される交通データの精度検証を行い,車両感知器によって飽和交通流率を計測することに関しては,精度に課題を残す結果となったが,交通量を計測する際には感知器データの精度は調査員の交通量計測結果と比較して良好であり,十分に高い精度でデータを獲得出来ることを確認した. 2)交通状況を再現するシミュレーションモデルを構築し,実データを用いて,シミュレーションモデルの現状再現性を確認した. 3)プローブカーの走行データに基づき,シミュレーションによる出力結果からCO_2排出量を推計する方法を構築した. 4)(3)で構築した推計方法に基づき,CO_2排出量を最小化するような信号制御を行った場合のCO_2削減量を定量的に評価した.
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Research Products
(6 results)