2005 Fiscal Year Annual Research Report
局地気象の年間解析に基づく東北地方の都市温暖化とエネルギー消費の相互関連の分析
Project/Area Number |
15360306
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
持田 灯 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00183658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30092373)
安田 延壽 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30004419)
渡辺 浩文 東北工業大学, 工学部, 助教授 (60247236)
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Keywords | ヒートアイランド / 地域特性 / CFD解析 / 通年用都市気象解析システム / 熱収支MAP / 冷房負荷 / 海陸風 |
Research Abstract |
局所風況予測システム(LAWEPS)と都市気象解析シミュレーションシステムを接続し、年間の気象条件の変化を反映できる通年用の都市気象解析システムを開発した。これを利用した仙台の夏季・冬季の気候数値解析結果から都市大気部の熱収支分析により都市気候の地域特性を定量評価する方法を示した。特に、夏季の海風による気温低下が顕著な領域、冬季の北西からの季節風による気温低下が顕著な領域を示す"熱収支MAP"を作成する方法を示し、これに基づいて仙台市内の都市気候のゾーニングを行い、各地域に有効なヒートアイラド対策を選定した。さらに、仙台市街地を対象とした屋内外温熱環境実測を行い、屋上緑化、街路樹等の効果といったヒートアイランド対策の効果の実態を把握した。特に、街路樹の配置、形態により温熱空気環境が異なることが明らかになり、数値解析においてもこのような現象を再現することができた。 次に、メソ気候の数値解析とミクロ気候のCFD解析、さらに熱負荷計算プログラムTRNSYSを利用したメソ気候・ミクロ気候・建物熱負荷の一体解析手法を開発し、仙台市内の3地域(根白石(内陸側)、中心市街地、荒井(海側))における建物の冷房負荷を算出するとともに、仙台市内の冷房負荷の詳細な空間分布を示す冷房負荷MAPや、通風による冷房負荷削減MAPを示した。その結果、通風による冷房負荷削減効果は、海側では市街地、内陸側より約5〜10%程度大きいことが示された。
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Research Products
(6 results)