2004 Fiscal Year Annual Research Report
数値流体解析における複雑形状の吹出口のモデリング手法に関する研究
Project/Area Number |
15360313
|
Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
近藤 靖史 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (20267339)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 国海 (株)山武, 研究開発部, 研究員
|
Keywords | 数値流体解析 / 実大実験 / P.V.法 / 非構造格子系CFD解析 / 高拡散型天井吹出口 / 低温送風空調方式 / 旋回流型床吹出口 / 床吹出空調方式 |
Research Abstract |
建築環境工学の分野では、室内温熱空気環境を予測するために数値流体解析(CFD)が利用されている。しかし、事務所空間などに広く用いられている複雑な形状を持つ空調用吹出口の吹出気流性状をCFD解析において十分に再現した場合には膨大な解析時間や計算資源を要するため、CFD解析により事務室空間の温熱空気環境を検討した例は少ない。本研究では、複雑な形状の空調用吹出口の吹出気流性状をCFD解析に適切に組み込む実用的なモデルである数値流体解析モデルの中からP.V.法に着目する。これまでの研究では、P.V.法を適用する際に必要となる吹出口周辺の気流分布の作成するための実大実験を行ってきたが、実験に代わる簡易な方法であり、吹出気流分布を作成するための労力の低減が期待できる、非構造格子系CFD解析に着目する。これにより各種空調用吹出口の吹出気流分布を整備し、得られた吹出気流分布を用いてP.V.法を適用したCFD解析結果と実験結果を比較する。 はじめに、低温送風空調方式に用いられる高拡散型吹出口が設置された室内の気流分布や温度分布を把握するため、実大実験を行った。また、高拡散型吹出口を対象とした非構造格子系CFDを行い、P.V.法を適用する際に必要な吹出口近傍の気流分布を整備した。さらに、これを用いてP.V.法を適用したCFD解析を行い、実験結果と概ね対応することを示した。 次に、床吹出空調システムに用いられる旋回流型床吹出口を対象とした実大実験により室内気流・温度分布を測定した。非構造格子系CFD解析によりP.V.法を適用するための吹出口近傍の気流分布を整備し、得られた吹出気流分布によりP.V.法を適用したCFD解析と実験結果を比較して、有効性などを検証した。特に、床吹出空調システムの制御方法を検討するため、CFD解析により壁や床などの熱容量を考慮した非定常状態の検討を行い、実験結果と比較した。
|
Research Products
(6 results)