2004 Fiscal Year Annual Research Report
CM方式での集合住宅建設プロジェクトにおけるリスク分担方法の調査分析
Project/Area Number |
15360319
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金多 隆 京都大学, 国際融合創造センター, 助教授 (10301243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古阪 秀三 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60109030)
大崎 純 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40176855)
原田 和典 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90198911)
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Keywords | リスク / 集合住宅 / 建築工事 / プロジェクトマネジメント / CM方式 / クレーム / 瑕疵 / 品質管理 |
Research Abstract |
建設プロジェクトにおいて、リスクはプロジェクト全体を通して発生し、かつ様々な主体が関係している。建設プロジェクトには、災害に加えて品質やコスト、工期遅延等のリスクが存在し、さらに最近では、騒音問題・土壌汚染等の環境問題、完成した建築物の瑕疵や維持・管理に対するクレーム問題等、ますます多様化している。このような現状から、建設プロジェクトにおけるリスク分析は、プロジェクト全体(企画時から竣工後まで)を通し、かつ複数の主体について行う必要がある。 本課題は、建築生産からの観点だけでなく、構造や設備といった専門的分野の研究者、及び発注者やCMRといった実務者を交えた分野横断的な観点から分析を行い、より現実的なリスクマネジメントシステムの構築を行うものである。 今年度は、まず、超高層集合住宅建築プロジェクトにおいて発生するリスクを、実際のプロジェクトにおける調査を基にライフサイクルを通して各主体別に抽出した。さらに、そこで得られた各リスクについて、発生確率、影響度、対策方法・対策費用といった個別の情報を収集・整理し、データベースとして蓄積した。また、各リスクの関係性、発生のメカニズムを明らかにし、構造化を行った後、それらの発生確率と影響度から各リスクや各対策同士の数量的比較を可能にした。このように現場の人間の経験・知識が蓄積されたデータベースは、以下の点で実務的に有効なものである。 1)予想されるリスクの事前把握と可能なリスク対策メニューの作成 2)メニューの中から当該プロジェクトで採用するリスク対策の選択基準の提示 以上によって得られたデータベースを実務的に使用するときには、ユーザー(プロジェクトの各主体)が入手したい情報に正確にたどり着く必要がある。このための方法としてどのような手法が有効であるかについて、データマイニング、とりわけテキストマイニングの観点から分析・検討を行った。
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